山岳トンネルの覆工コンクリート
高充てんコンクリート
高品質で経済的なトンネル覆工コンクリートです
高充てんコンクリートとは?
従来の覆工コンクリートと同じ最大寸法40mmの粗骨材を活用しつつ、高い流動性と材料分離抵抗性を確保したコンクリートです。ブリーディング(※1)が少なく、補助的な締め固めで確実に充てんできるため、高品質なトンネル覆工が構築できます。
従来の覆工コンクリートとほぼ同じ単位セメント量で製造できるため、硬化後の品質に優れています。また、従来と同じ設備・サイクルで施工できるため経済的です。
※1 ブリーティング:フレッシュコンクリートやフレッシュモルタルにおいて、 固体材料の沈降または分離によって、練り混ぜ水の一部が遊離して上昇する現象
お客様のメリット
高品質なトンネル覆工を経済的に構築できます
- スランプは21cmと流動性が高いため、覆工の天端部など充てんの難しい箇所でも容易に充てんできるので、充てん不良やコールドジョイントの発生を防止できます。
- 従来の覆工コンクリートに比べて、ブリーディングが大幅に少なく、天端部の背面空洞の発生を防止できます。
- 単位水量やセメント量は、従来の覆工コンクリートとほとんど変わらず、硬化後に収縮ひび割れが生じるリスクを低減できます。
生コン工場の既存設備で容易に製造できます
- 高充てんコンクリートには、「粉体系」と「増粘剤系」の2種類があり、生コン工場の設備条件に応じて選択できます。
- 「粉体系」は、フライアッシュ(※2)などをセメントの一部と置換するとともに、粉体増量材として活用した高充てんコンクリートです。産業副産物を用いるので地球に優しいコンクリートです。
- 「増粘剤系」は、特殊混和剤(増粘剤成分を含有した高性能AE減水剤)を用いた高充てんコンクリートです。特殊混和剤は生コン工場の所有する混和剤タンクにて貯蔵・計量できるので追加設備は不要です。
※2 フライアッシュ:火力発電所などで微粉炭からでる廃ガスの中の細かい灰の粒子
【実績・適用例】
北陸新幹線 新北陸トンネル(奥野々)工事(鉄道建設・運輸施設整備支援機構)
国道トンネル工事3件