地盤の数値解析技術

粒子法による地盤変形解析

破壊・大変形問題を対象にした新しい解析技術です

粒子法による地盤変形解析とは?

地盤を粒子によりモデル化する解析手法です。粒子法を用いることで、有限要素法(FEM)などの従来の解析手法では予測評価が難しかった破壊・大変形問題のシミュレーションが可能になります。
本技術は、粒子法の代表格であるSmoothed Particle Hydrodynamics(SPH)とMaterial Point Method(MPM)を用いて、地盤の変形と地下水の流れを同時に予測評価できる土・水連成解析です。本技術により、斜面崩壊のような大変形問題はもちろん、地下水の流れにより生じるボイリングなどの浸透破壊をシミュレーションすることが可能になりました。

排水三軸試験におけるせん断帯の形成シミュレーション

お客様のメリット

高い予測精度により合理的な最適施工を提案できます

  • 理論値や有限要素法(FEM)との比較により高い予測精度であることを確認しています。
  • 大変形を対象とした解析も高精度でシミュレーション可能です。

土・水連成解析に対応し、種々の破壊現象の予測が可能です

  • 地盤変形と地下水の流れを同時に計算することができる土・水連成解析に対応しています。
  • 圧密問題や浸透破壊現象への適用も可能です。

防災や災害予測にも適用可能です

  • 突然の大雨による斜面崩壊などの大変形を伴う現象を精度良く解析することができるため、斜面崩壊時の被害状況を事前に把握することができ、防災面でも大いに役立ちます。

計算の高速化を実現し、施工法や対策工の最適解を迅速に提供できます

  • GPUを用いることで計算の高速化を実現しています。
  • 従来のCPUを用いた計算法との比較では、粒子数10,000個程度の計算で、計算時間を約10分の1程度まで短縮できます。

【実績・適用例】

浸透破壊(ボイリング)模型実験の再現解析
土・水連成解析によって浸透破壊(ボイリング)模型実験の再現解析を実施し、浸透破壊が発生する応力状態を再現できることを確認しています。

浸透破壊実験の様子
浸透破壊実験の様子
粒子法による浸透破壊実験のモデル化
粒子法による浸透破壊実験のモデル化
解析結果:鉛直有効応力比のコンター
解析結果:鉛直有効応力比のコンター

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