トンネル覆工打ち継ぎ部の付着防止材
セパリートコート®
コンクリート接合部のひび割れやはく落などのリスクを低減
セパリートコートとは?
トンネルの覆工コンクリートは、1回に打設する範囲(スパン長)が10~12m程度で、先行して打設した先打ちコンクリートと次のスパンで打設する後打ちコンクリートの接合部(打ち継ぎ部)には目地材などを設けないのが一般的です。このため、打ち継ぎ部は先打ちコンクリートと後打ちコンクリートが密着した状態になります。それぞれのコンクリートが温度変化や乾燥によって長期にわたり収縮すると、打ち継ぎ部はきれいに縁が切れず、そこに引張応力が生じ、周辺のコンクリートにひび割れが生じた後、はく落することで、供用中のトンネルの安全性が低下する恐れがありました。
そこで、打ち継ぎ部のコンクリート同士の付着を防止できる新たな付着防止材「セパリートコート」を開発しました。この新材料は、撥水性の高い付着防止層をコンクリート表面に生成するため、コンクリート同士の付着を確実に防止できます。
お客様のメリット
打ち継ぎ部の不具合を防止
- セパリートコートの主成分のシランは、コンクリートと反応して、表面に撥水性の高い付着防止層を形成します。このため、コンクリート中のセメントミルクが撥水層によりはじかれるので、後打ちコンクリートを打設しても先打ちコンクリートと付着せず、打ち継ぎ部の不具合を防止できます。
水中環境にも適用可能
- 成分が水に溶け出さないので、水路トンネルにも適用できます。
作業効率が良い
- はけやローラーにより短時間で簡単に塗布(標準量=120g/m²)できるので、工程に影響しません。含浸性が高いので、コンクリート表面に気泡や凸凹がある粗面(そめん:ざらざらした面)にも容易かつ確実に塗布できます。
仕上がり外観に影響しない
- 塗布した直後は、コンクリート表面の塗布した部分の色が変わるため、塗り残しの確認が容易です。また、時間経過とともに表面が乾燥した後は、無色になるので、仕上がり面の外観には影響しません。
【実績・適用例】
- 試験施工:道路改築工事(大滝トンネル本体工)
【その他】
NETIS登録番号:KK-240023-A