大和文華館 改修工事
1960(昭和35)年に開館した大和文華館は、国宝4件、重要文化財31件など2,000件を超える美術品を所蔵する美術館です。開館50周年にあたり、大規模なリニューアル工事を行いました。 桃山時代の城郭をイメージさせる海鼠壁(なまこかべ)や、重厚な木組みに支えられたロビーなど、建築家・吉田五十八(いそや)の当初設計とコンセプトを尊重し、より良い展示空間としています。展示ケースには、高透過ガラスや視覚調整スクリーンなどを取り付け全面的に改修し、快適な鑑賞環境と保存環境の向上を実現しました。また、老朽化した設備、仕上げ材の更新に加え、ミュージアムショップの拡充、講堂の整備など、美術館の利用形態の変化に合わせて改修しました。そのほか、枠付きブレース増設補強工法「3Q-Brace(サンキューブレース)」の採用やバリアフリー化などで、訪れる方々に安心・快適に過ごしていただける施設となっています。
施設用途 | 文化施設 | ||
---|---|---|---|
所在 | 奈良県奈良市 | ||
発注 | 近畿日本鉄道 | ||
設計 | 大林組、設計監修:宮城俊作(奈良女子大学教授・ランドスケープデザイナー) | ||
竣工 | 2010年10月 |