株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:白石達)は、このたび、広報誌『季刊大林』56号を発行しました。
創刊以来、建設という視点を通して、現代の社会における問題や現象をひもといてきた『季刊大林』。本号では、2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会開催後の東京の姿を考察してみました。
今、日本では、2020年のオリンピックを機に、世界を代表する都市・東京がどのように変貌していくべきなのか、さまざまな課題や提案が論議されています。
本号では、3人のオピニオンリーダーに、東京という都市の成り立ちや特異性、現状、オリンピック開催による変化などについて、論考していただきました。
また、大林組の技術陣による誌上構想「大林組プロジェクト」では「歴史的に価値あるものを引き継いでいくことこそに、その都市独特の魅力が形成される」との考えのもと、POST2020年の東京の例として、かつて「東洋のヴェネチア」と称された水都の復活をめざし、貴重な水資源を適正にマネジメントしながら、有効に利活用する現代の水都『スマート・ウォーター・シティ東京』建設構想に挑戦しています。
1964年の東京オリンピックが、20世紀後半の展開に向けた出発点となったように、来るオリンピックの2020年も、その後の日本社会の変化への重要な分岐点になりえるでしょうか。
大林組では今後も、建設にまつわる文化を考察する『季刊大林』の発行を社会文化活動の一環と位置付け、環境・情報・防災など現代社会において重要なテーマを積極的に取り上げていく予定です。
『季刊大林』 56号 「水都復活」 概要
- 対談/水都復活 ~東京の水循環システムの確立に向けて
丹保憲仁(北海道立総合研究機構 理事長)× 月尾嘉男(東京大学 名誉教授)
東京が、世界の中でも魅力ある都市に変貌するために、水都としてよみがえらせることはできないか。世界の水環境の状況と共に、水を活用した東京をどのようにつくるべきかを伺った。 - POST2020 ~あらためて東京を考える
東京はどのようにつくられてきたのか、東京の優位性は何なのか、2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会で東京はどのように変わるのか、変わらないのか、課題は何なのか。3人のオピニオンリーダーが語った。
(1)2020後の東京を歩く
磯 達雄(建築ジャーナリスト)(2)成熟都市のモデル ~2020年のオリンピック後の東京
青山 佾(明治大学公共政策大学院 特任教授)(3)東京は箱になるのか、街になるのか?
三浦 展(社会デザイン研究者、マーケティング・アナリスト)
- シリーズ 藤森照信の 『建築の原点』 (8) 旧渋沢栄一邸
藤森照信 (東京大学名誉教授、建築史家・建築家)
建築史家にして斬新な設計者としても知られる藤森照信氏が、建設物を独自の視点で捉えるシリーズ。第8回は、日本のヴェネツィアンゴシック建築の「旧渋沢栄一邸」。辰野金吾設計の「兜町ビジネス街計画」の中心的建物は、どのようにして生まれたのか。
<仕様等>
書名 季刊大林 56号「水都復活」
仕様 B5判、4C、本文64頁
発行・企画 株式会社大林組CSR室
ISSNコード 0389-3707
発行日 2015年11月30日
大林組プロジェクト
『スマート・ウォーター・シティ東京』建設構想
国際的な都市間競争の時代、経済力だけではなく、都市生活の質の向上や観光資源の観点からも、都市の魅力を再考する必要が迫られている。 本構想は、かつて「東洋のヴェネチア」と呼ばれ、暮らしの中に水が豊富にある「水都・東京」の姿をよみがえらそうというものだ。とはいえ現在の東京は、水源不足、渇水、洪水など、水環境を取り巻く深刻な問題を抱えている。ここでは、貴重な水資源を適正にマネジメントしながら、有効に利活用する、「現代の水都」を構想してみた。
■水都にふさわしい洋上のランドマーク「東京ウェルカム・ゲート」
■都心部の降水を大量に貯留し、循環活用する「スマート・ウォーター・ネットワーク」
■都心部に水の流れを復活させ水上交通としても活用する「水路復活」
以上
この件に関するお問い合わせ先
大林組 本社CSR室CSR企画第二課
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