株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:白石達)は、都市部などにおける狭い土地の土壌浄化に関するニーズに対応するため、省スペースで設置することが可能な場内土壌浄化システム「アールキュービックMINI土壌洗浄システム」を神奈川県内の現場において初めて適用しました。
土壌浄化の方法は、汚染土を掘削して場外へ搬出する処分方法(掘削除去)が最も多く採用されていますが、コストが高いこと、汚染土の運搬経路や処分先での周辺環境への影響などの課題があります。
こうした課題に対応するため、大林組では、鉛など重金属※で汚染された土壌を場外に搬出せずに、現場敷地内に洗浄設備を設置して浄化する工法として「アールキュービック土壌洗浄システム」および「アールキュービックMINI土壌洗浄システム」を開発しております。前者は汚染土量が10,000m³を超えた場合に掘削除去より割安となり、後者は5,000m³以上であれば掘削除去より割安となります。
大規模な土地を浄化する「アールキュービック土壌洗浄システム」は既に多くの実績をあげていますが、このたび、都市部の再開発用地などの狭い敷地や、敷地の一部分のみが汚染されている場合等の小規模な土壌汚染対策へも適応可能である「アールキュービックMINI土壌洗浄システム」を初適用し、その効果が実証されました。
「アールキュービックMINI土壌洗浄システム」の主な特徴は以下の通りです。
(「従来システム」とは「アールキュービック土壌洗浄システム」を指します。)
- 小型化により、狭い敷地への対応が可能(設置面積が従来システムの1/4)
従来システムでは、洗浄設備の設置面積が2,000m²程度必要であったのに対し、本システムでは、処理土仮置き場や重機の作業スペースを含めても、500m²程度の面積で洗浄設備の設置が可能となるため、狭い敷地にも対応できます。
- 組立・解体が容易
組立・解体が容易であるため、処理土量が小規模の場合、従来システムではなく本システムを適用することで、組立・解体期間を含めた浄化期間を40%短縮し、コストも20%削減することができます。
- 環境への影響を低減
従来システムよりも騒音レベルを20dB以上低減し、環境への影響をさらに低減しました。
大林組は、あらゆる汚染物質・地盤条件に対応した浄化技術を有しており、環境配慮に関するお客様の多様なニーズに合わせ、総合的なサポートを行っていきます。
(今般の適用事例)
適用場所:神奈川県内の住宅地に隣接した工場跡地
汚染物質:ふっ素、ほう素
法的取り扱い:形質変更時要届け出区域
浄化対象土量:6,000m³
設備処理能力:100m³/日
工期:平成22年5月~8月
以上
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大林組 CSR室広報第一課
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