再開発事業に伴う人工緑地の豊かな緑への成長を確認

なんばパークスが多くの生物の住まう“都心の森”に

プレスリリース

株式会社大林組
南海電気鉄道株式会社
 

再開発事業に伴う人工緑地の豊かな緑への成長を確認

なんばパークスが多くの生物の住まう“都心の森”に

株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:白石達)と南海電気鉄道株式会社(本社:大阪市中央区、社長:亘信二)は、大林組が設計・施工し、南海電鉄が運用・管理する「なんばパークス」(大阪市:2007年オープン)の屋上公園(以下、パークスガーデン)において、都市の人工緑地の調査を継続的に行い、多くの鳥類や昆虫類が生息するような豊かな緑地へと成長していることを確認できる有効なデータと知見を多数得ました。

パークスガーデンは、「人、都市、自然がもっと一つになるためになんばに森をつくる」というコンセプトのもと、人と環境に優しい、緑豊かな屋上公園をめざしました。設計・施工段階で小鳥類の好む木の実を付ける樹種を豊富にすることとし、開業後も植物には農薬を使わない管理を徹底するなど、地域の生態系に配慮した運営を行っています。

大林組と南海電鉄は共同で2009年度から2011年度までの約3年間、生き物環境、熱環境、CO2固定量について調査を行ってきました。調査の結果、コンセプトどおり、人と環境に優しい豊かな緑へと成長していることを確認しました。

調査結果の概要は以下のとおりです。

【調査結果の概要】

<生き物環境>

  • 3年間の調査の結果、6目19科28種の鳥類と、12目67科152種の昆虫類を確認。
  • 大阪府のレッドリストに掲載されるセンダイムシクイ、キビタキ、コサメビタキといった貴重な鳥類の飛来も確認。
  • ツグミやシロハラが、土にすむミミズなどの小動物を採餌(さいじ)するのを確認。人工地盤でありながら、落ち葉や剪定(せんてい)枝の残置などで有機質の多い土となっていることが想定できる。
  • ハチ類、チョウ類といった花に集まる飛翔性昆虫の割合が多いほか、パークスガーデン内で繁殖を繰り返していると考えられるバッタ類も多く確認。

<熱環境>

  • 多種の中高木が植栽された多くの休憩エリアが用意されており、これらが子どもや高齢者といった熱的弱者と呼ばれる人々の暑さの軽減に寄与していることを確認。
  • 緑の少ない大阪ミナミのエリアにおいて、緑地が冷気を生むクールスポットを形成し、夏季夜間には、約1℃の気温低下と0.3m/s程度の冷気の下降流の発生など、ヒートアイランド対策効果も非常に大きいことを確認。

<CO2固定量>

  • パークスガーデンの中高木930本すべての2年間にわたる調査により、これまで、データが少なかった都市の人工緑地のCO2固定効果を確認。
  • 2010年度、および2011年度の生長量の測定結果から、一年間のCO2固定量がパークスガーデン全体で約4.0tであることを確認。

この調査結果は、大林組が考える生物多様性保全のための5つの観点((1)地域や地区の自然を知る、(2)生き物のすみかや緑を増やす、(3)貴重な動植物を保全する、(4)自然に負荷をかけない、(5)地球温暖化を抑制する)から、今後の実効ある人工緑化への取り組みに向けた有効かつ貴重な調査結果となりました。

大林組は今回得られたデータと知見を、今後の都市の人工緑地の設計・施工・管理に活かした提案を積極的に行うことで、人と環境に優しい、豊かな緑地を提供し、環境負荷の低い持続可能な社会の実現に貢献していきたいと考えています。

また、南海電鉄は大阪難波の都心に位置する「なんばパークス」の緑地管理を通じ、訪れた人々への心の安らぎ、癒しの提供とともに、豊かな生態系の維持に努めます。

木の実をついばむヒヨドリ(幼鳥)木の実をついばむヒヨドリ(幼鳥)

餌を探すモズ餌を探すモズ

 夜間のサーモグラフィ画像(2011年8月3日 3:00)と、なんばパークスの外観(右) 夜間のサーモグラフィ画像(2011年8月3日 3:00)(左)と、なんばパークスの外観(右)

 CO2固定量調査(毎木調査の様子)

CO2固定量調査(毎木調査の様子)

【パークスガーデンの概要】

なんばパークスは、旧大阪球場跡地に再開発された複合商業施設です。全く緑のなかった空間に、約5,300m2 の人工地盤緑地をエコロジカルランドスケープに基づいて、大阪の風土林を保全・再生しています。

またパークスガーデンは、グラウンドレベルから地上9階まで連続して段丘状に駆け上る、地域に開かれた屋上公園であり、くつろぎや癒しなどをコンセプトとしたゾーンが設けられています。

  1. パークスガーデンの面積
    • 1期の屋上公園面積:約8,000m2(2003年10月オープン時)
      [内訳]緑地:約3,300m2  通路・広場:約4,700m2
    • 2期の屋上公園面積:約3,500m2(2007年4月グランドオープン時)
      [内訳]緑地:約2,000m2  通路・広場:約1,500m2
    • 1期・2期の合計面積:約1万1,500m2
      [内訳]緑地:約5,300m2  通路・広場:約6,200m2
  2. パークスガーデンの樹木・草花の数
    • 1期、2期の合計 ・・・ 約300種 約7万株
    • 1期 ・・・ 約235種 約4万株

      ・主な種類

      高木(H2.5m以上の樹木) 35種 約420本

      [常緑樹]コウヤマキ、シマトネリコ、ドイツトウヒ、シロダモ、シラカシ、ヤマモモなど

      [落葉樹]ヤマボウシ、ヤマザクラ、コブシ、ハナミズキ、エゴノキ、モミジなど

      中低木・草花 約200種

      [中低木]バラ、ツツジ、ヤブツバキ、ロウバイ、プリベットなど

      [草花]ローズマリー、ラベンダー、タイム、バーベナなど

    • 2期 ・・・ 約240種 約3万株

      ・主な種類

      高木(H2.5m以上の樹木) 49種 約280本

      [常緑樹]シマトネリコ、オリーブ、ヤマモモ、カリステモンなど

      [落葉樹]サルスベリ、マグノリア、ハナミズキ、イロハモミジなど

      中低木・草花 約190種

      [中低木]ニワウメ、ツツジ、ナンテン、アジサイ、ガーデニアなど

      [草花]ハイビャクシン、アガバンサス、キボウシ、ヘメロカリスなど

  3. 土壌
    • 土の深さ:平均55cm  浅い部分30cm  深い部分80cm(高木部分)
    • 土の種類:人工軽量土壌(比重約0.8)を採用

 以上

 

この件に関するお問い合わせ先

調査結果については
大林組 CSR室広報部広報第一課
TEL 03-5769-1014
 

なんばパークスについては
南海電気鉄道 総務部
TEL 06-6644-7125
 

プレスリリースに記載している情報は、発表時のものです。