周辺地盤の挙動を低コスト・短工期で計測可能な3次元地中変位計を開発

既設構造物に近接するトンネル工事に適用

プレスリリース

周辺地盤の挙動を低コスト・短工期で計測可能な3次元地中変位計を開発

既設構造物に近接するトンネル工事に適用

株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:白石達)は、鉛直方向および水平2方向の地盤変位を1本のボーリング孔で計測できる3次元地中変位計を開発し、トンネル工事の現場に適用しました。

3次元地中変位計

3次元地中変位計

トンネルなどのインフラ地中構造物を構築する際に、地表面の沈下や掘削箇所下方地山の隆起といった鉛直方向の変位が発生します。さらにトンネル方向やトンネル横断方向などへの水平変位も生じ、3次元的な影響が周辺地盤に及ぶことがあります。既設の地上施設や地中構造物に近接してトンネルなどを構築する際には、特にこのような挙動を把握しつつ安全に施工することが求められます。

従来、周辺地盤における鉛直変位と水平変位を同時に計測するには、別々のボーリング孔内に計器を設置する必要がありましたが、今回開発した3次元地中変位計は3方向の変位を1本の小口径のボーリング孔内で測定できるシステムです。これにより、設置に要するコストの削減や工程の短縮を実現しました。今般、本システムを中日本高速道路株式会社発注の新東名高速道路乗本トンネル工事にて初適用し、その効果を確認しました。

3次元地中変位計の特長は以下のとおりです。

  1. 小口径のボーリング孔を使っての計測が可能です
    3成分の変位を沈下計と加速度センサーで測定する機構で、従来は口径φ100mm程度であった孔がφ86mmの小口径のボーリング孔1本で計測が可能です。
     
  2. 設置に要するコストや工程が短縮できます
    従来技術では2本必要であったボーリング孔が1本となるため、削孔と測定機器のコストを従来比で2~3割低減することが可能です。また、設置に要する日数も、削孔長50m基準で、従来の12日間程度を6日間に半減することができます。
     
  3. リアルタイム計測結果に基づき安全な施工が可能です
    新東名高速道路乗本トンネル工事では、既設水路トンネルの上側に近接してトンネル断面を掘削する必要があり、水路トンネルの周辺地盤を3次元地中変位計でリアルタイムに計測しました。計測結果は、モバイル通信網を通じて工事事務所で常時遠隔監視でき、あらかじめ設定した管理基準値を超過した際には警報を自動発令するシステムとしました。その結果、既設水路トンネルの安全性を確認しながら無事施工を完了しました。

大林組は、今回の実績を基に、3次元地中変位計を地中構造物構築に際しての高精度かつ効率的なモニタリングツールとして積極的に提案・展開し、安全・安心な施工で社会に貢献していきます。

【参考】

3次元地中変位計の適用例(各矢印の起点が観測点)

3次元地中変位計の適用例(各矢印の起点が観測点)

周辺地盤に生じる変位の例(各矢印の起点が観測点)

周辺地盤に生じる変位の例(各矢印の起点が観測点)

 以上

 

この件に関するお問い合わせ先

大林組 CSR室広報部広報第一課
TEL 03-5769-1014
 

プレスリリースに記載している情報は、発表時のものです。