理研計器本社が国際デザイン賞「German Design Award」を受賞

サステナビリティ

反射性の強い材料、豊かな色彩、自然を模した質感など、素材の対比で距離感を出したエントランス (写真:©ナカサアンドパートナーズ 山本慶太)

大林組が設計施工した理研計器本社(Headquarters RIKEN KEIKI CO.,LTD.)(東京都板橋区)が、ドイツのデザイン賞「German Design Award 2020」のインテリアデザイン部門で優秀賞(Winner)を受賞しました。

German Design Awardは、2012年に設立された顕彰制度でドイツデザイン評議会(1953年設立)が主催する権威ある賞です。賞の中の賞といわれ、世界各国で開催された国際的なデザイン賞を受賞し、優れたデザインと評価された作品の中からドイツデザイン評議会の推薦を受けた作品のみがノミネートされるものです。

理研計器は、産業用ガス警報器で80年の歴史を持つ機器メーカーで、2018年、敷地内に分散していた建物を集約し本社ビルを建て替えました。社内部門間の連携、企業価値の創出などを目的に、地下1階、地上4階建てのオフィスビルが完成しました。

外観は、大きなガラスとアルミカーテンウォールによって構成され、サイズが異なる日除け用フィンにより、深い陰影と端正な表情をつくり出しています。

内部空間では、さまざまな色彩・素材を重ね、建物全体にデザインパターンをちりばめることで奥行きを創出。建物を使う人のコミュニケーションの促進や想像力の活性化につなげています。

室内に居ながらも自然の中にいるような感覚を得られるよう、水の流れや砂利、湿地などを題材にした色や模様を壁や床に採用。人は自然と距離が近いほど生産性が向上するという「バイオフィリック」の考え方に基づいています。

今回の受賞では、綿密に練られたカラーコンセプトにより効果的な内部構成がなされていること、森や空などの自然の質感を抽象的に用いることでウェルビーイング(身体的、精神的、社会的に良好な状態にあること)に配慮したワークプレイスを創り出していることが評価されました。

 
住宅密集地に建つオフィスとして周辺環境に配慮し、通りに面してオープンなスペースを創出しました (上下写真:©エスエス 走出直道)
2階廊下とゲストルーム。働きやすさへのさまざまな工夫と本社としての品格を備えたオフィスビルを実現しました

理研計器本社の主な受賞概要

  • German Design Award 2020 in the category Excellent Architecture - Interior Architecture Winner
    (ドイツデザイン賞 2020 インテリアデザイン部門 優秀賞)
  • A'Design Award & Competition 2019 Interior Space and Exhibition Design Category Iron Award
    (エーダッシュデザインアワード&コンペティション 2019 インテリアスペース&エキシビジョンデザイン部門 入選)
  • A&D Trophy Awards 2019 Interior Design Category Certificate of Excellence
    (A&D トロフィーアワード 2019 インテリアデザイン部門 優秀賞)
  • 第52回日本サインデザイン賞 入選

大林組はこれからも、使う人の心と体に働きかける快適なオフィス空間や周辺環境に呼応した価値ある建物を提供してまいります。