ニュージーランド・ウォータービュー高速道路がJAPANコンストラクション国際賞を受賞

サステナビリティ

2017年6月、高速道路の完成によりオークランド市中心部へのアクセスや通過が飛躍的に向上し、現在、一日6万台以上が利用している

国土交通省が主催する「第3回JAPANコンストラクション国際賞(国土交通大臣表彰)」の建設プロジェクト部門において、大林組がニュージーランドで手がけた「ウォータービュー高速道路プロジェクト」が受賞しました。

JAPANコンストラクション国際賞は、日本の優れた技術力やプロジェクト管理能力などを通じて、質の高いインフラを実現した海外プロジェクトを表彰するものです。海外における日本の建設業のプレゼンス向上と海外進出の支援を目的に2017年度に創設されました。

ウォータービュー高速道路プロジェクトは、ニュージーランドの中心都市オークランドで長年未完成であった高速道路区間を延長2,400mのシールドトンネル(上下線2本)により接続する同国最大規模のインフラプロジェクトです。

日本からの技術移転により、ニュージーランド初となる大断面シールドトンネル(掘削径14.5m)を採用。幹線道路交差部での大がかりな迂回(うかい)や工事のための開削、覆工といった周辺交通への影響を回避しています。

今回の受賞では、供用後の維持管理も含めて日本の質の高いインフラを体現したこと、原住民であるマオリ族との交流により遺構の保存や芸術的要素を構造物へ反映したこと、さらに、一つのシールドマシンを1本目のトンネル完了時に解体、再組み立てせずにUターンさせて2本目のトンネルを掘削し、工期短縮、コスト削減を実現したことが高く評価されました。

トンネル換気塔の設置にあたっては排気モニタリングを実施。換気に伴う消費電力を抑えることで年間約4600tのCO2排出量を削減
南半球最大のシールドトンネルを構築した重量2,500tのシールドマシン。1本目のトンネル掘削を終え、立坑内で旋回し、そのまま2本目を掘進

大林組は、これからも国内で培ってきた建設技術やノウハウを海外でのインフラ整備に活かし、安全で安心して暮らせる社会の実現に貢献していきます。