第11回大林賞はオラファー・エリアソン氏に決定しました
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サステナビリティ
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Photo: Brigitte Lacombe, 2016 © 2016 Olafur Eliasson
公益財団法人大林財団(理事長:大林剛郎〔大林組 代表取締役会長〕)は、第11回大林賞の受賞者を、美術家のオラファー・エリアソン氏に決定しました。
大林賞は、都市が抱える諸問題の解決に多大な功績があった研究者をはじめ、都市のあり方や将来像に指標を与え、あるいはそれらを実践することによって社会に大きく貢献をした者を顕彰するもので、2年ごとに実施しています。受賞者には、賞金500万円が授与されます。
例年、受賞者を日本に招き、授賞式・受賞記念講演&シンポジウムを実施しておりますが、今回は、今後の新型コロナウィルス感染状況を考慮して実施可否の判断をする予定です。詳細が決まりしだい大林財団のウェブサイトでお知らせします。
授賞理由
アートやデザインには世の中を変革する力があるとの信念のもと、世の人々に対して意識変革の体験をもたらすことによって、環境や貧困といった都市が抱える喫緊の課題解決に向けて、人々を実際の行動へと促してきたこれまでの制作活動や発言を高く評価するものです。
受賞コメント
大林賞をいただくということは「芸術は変化を起こすことができる」と認めていただくことであり、たいへん光栄に思います。私は自身の作品において都市・公共空間を議論の場として捉え、人々が能動的に社会に関わること、またその先には共通の未来について考えることを見据えながら活動しています。
近年は特に環境問題に積極的に取り組み、「リトルサン」プロジェクトを通じては、持続可能なエネルギーをより多くの人の手元に届けることをめざしています。
過去20年の間、日本とは親密な関係を築いてきました。日本の文化・伝統や思いやりの心には、いつも多くのことに気付かされます。現在、物理的には離れ離れになってしまっている我々ですが、私の想いは常に人々と共にあり、これからも決して止まることのない対話を続けていくことを、心から楽しみにしています。
オラファー・エリアソン
受賞者について
オラファー・エリアソン 美術家
1967年生まれ。アイスランドとデンマークで育ち、1989年から95年までデンマーク王立美術アカデミーで学ぶ。95年にベルリンに移り、スタジオ・オラファー・エリアソンを設立。現在は、職人、建築家、アーキビスト、研究者、運営スタッフ、料理人、プログラマー、美術史家、技術者などが一堂に会する巨大なチームで構成されている。
彫刻、絵画、写真、映像、インスタレーションなど作品の形態は多岐にわたり、美術館やギャラリー内にとどまらず、建築プロジェクト、市民空間への介入、芸術教育、施策の提案、持続可能性や気候変動の問題など、より広い公共圏と関わりを持ちながら行われている。
2020年には東京都現代美術館にて、エリアソンの最新の個展「ときに川は橋となる」が開催されている。現在コペンハーゲンとベルリンを拠点に活動中。
大林財団について
都市に関する学術研究に対する助成を主に行う公益財団法人。人々に「豊かな生活」をもたらす「都市づくり」の実現のためには、都市の構造、機能、文化や環境は、どうあるべきかについて研究を進めることが必要であり、このためには民間からの重点的な研究支援が不可欠であると考え、当財団を設立しました。
都市に関する計画、景観、環境、交通システム、都市建築史、都市と文化、都市政策などについての独創的な研究に助成する研究助成事業や、アーティストが都市をテーマに研究・考察する活動を支援する制作助成事業などを行っています。