中東と日本をつなぐドバイ国際博覧会⽇本館

建築事業

中東・アフリカ地域では初の登録博覧会(※1)となる「2020年ドバイ国際博覧会」(ドバイ万博)がアラブ首長国連邦で開幕し、10月1日、会場内にある日本館で開館式が行われました。日本館は大林グループの大林ミドルイーストが建設しました。

外観はイスラム建築などに使われるアラベスクと日本の麻の葉文様を組み合わせたもので、中東地域と日本の歴史のつながりや文化の交差を表現

ドバイ万博は、新型コロナウイルス感染症の影響により、当初の会期から約1年間延期され、2021年10月1日から2022年3月31日まで182日間開催されます。世界192の国と地域の参加、約2500万人の来場が見込まれています。

日本館のテーマは「Where ideas meet(アイディアの出会い)」。館内は、日本のさまざまなコンテンツを最新のテクノロジーで魅せる展示空間になっており、「日本との出会い」「現代日本のテクノロジー」などの6つのゾーンで構成されています。

建物はアラベスクと麻の葉文様のパターンを組み合わせたもので、中東と日本の長い歴史のつながりと文化の交差を表現しています。また、持続可能性に重点を置いて、バードギール(中東の伝統的な建築に見られる風を採り入れるための塔)と打ち水といった中東と日本の伝統的な技術に触発された環境に優しい冷却システムを用いています。

会期中には、万博主催者が各参加国の参加をたたえる「ナショナルデー」が開催されます。日本のナショナルデーとなる「ジャパンデー」は12月11日。当日は会場全体で日本の魅力を伝えます。

リアル会場と同時に開設されたオンラインサイトは、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)との共同プロジェクトとして実施されており、サイト上で投稿されたメッセージは大阪・関西万博につなげていきます。

2021年10月1日、「2020年ドバイ国際博覧会」陳列区域日本政府代表による開館宣言
来場者は各ゾーンを進み「多様な出会いを大切にすることで新しいアイデアが生まれ、未来がより良い方向に変わりゆくこと」を体感
  • ※1 登録博覧会
    国際博覧会条約に基づいて開催される国際博覧会は登録博覧会と認定博覧会の2種類あり、そのうちの5年以上の間隔を置いて開催される、6週間以上6ヵ月以内を会期とする大規模な博覧会を登録博覧会という。次回の登録博覧会は2025年に日本で開催される「大阪・関西万博」

工事概要

工事名称 「2020年ドバイ国際博覧会」日本館建築工事及び解体・撤去工事
施工場所 アラブ首長国連邦 ドバイ首長国 ドバイ国際博覧会 会場内
発注者 日本貿易振興機構(ジェトロ)
日本館総合プロデュース 株式会社電通ライブ
(展示設計・監理、建築設計・監理及び広報計画・実施製作業務委託者)
建築デザイン 永山祐子建築設計
実施設計・監理 NTTファシリティーズ(意匠)、ARUP(構造・設備)、ECG(監理)
施工者 大林ミドルイースト
工期 建設:2019年7月9日~2021年5月30日
解体撤去:2022年4月10日~2022年10月1日
構造規模 S造、地上2階
延べ面積 施工床面積 約3,519m²