御幣島ビルがIAUD国際デザイン賞2021 金賞を受賞しました

サステナビリティ

大林組が設計施工した御幣島ビル(大阪府大阪市)が、「IAUD国際デザイン賞2021」の住宅・建築部門において金賞を受賞しました。

IAUD国際デザイン賞は一般財団法人国際ユニヴァーサルデザイン協議会(IAUD)が主催し、民族、文化、慣習、国籍、性別、年齢、能力などの違いによって、生活に不便さを感じることなく、"一人でも多くの人が快適で暮らしやすい"ユニヴァーサルデザイン(UD)社会の実現に向けて、特に顕著な活動の実践や提案を行なっている団体・個人を表彰しています。

車椅子使用者が自力で避難可能なスロープを建物外周に設置。屋上にはヘリの救助スペースを設けています(撮影:ヴィブラフォト 浅田美浩)

御幣島ビルは、障がいのある人を積極的に雇用するために建てられた日本生命保険の特例子会社のオフィスビルで、約9割が心身に障がいのある従業員です。

大林組は、建物のコンセプトとなるユニヴァーサルデザインを「バリア・フリー×デザイン」であると解釈しました。すべての年齢層のどんな従業員にとっても安全・安心な環境で、分かりやすさと美しさを合わせ持つことでだれもが働きやすい職場となることをめざしました。

内部は障がいを持つ従業員にとって理想的な職場となるようさまざまな機能を設置。聴覚障がい者のために火災や地震をフラッシュライトで知らせたり、フロア別にテーマカラーを定め、直感的に居場所が分かるようにしました。建物の外周には屋上から地面まで続く避難用スロープを設け、災害時には車椅子使用者も自力で避難できるようになっています。

避難スロープを併設した内部階段

今回の受賞では、建築空間に包摂性を構築し、巧妙なアイデアを備えた革新的なデザインであることが評価されました。また、SDGsの17の目標のうち、「3 すべての人に健康と福祉を」「4 質の高い教育をみんなに」「8 働きがいも経済成長も」「10 人や国の不平等をなくそう」「11 住み続けられるまちづくりを」への貢献が認められました。

大林組はこれからもすべての人が安全で快適に暮らせる建物を提供してまいります。