ザ・ホテル青龍 京都清水が第31回BELCA賞を受賞しました

サステナビリティ

2019年に完成したホテル全景(撮影:Forward Stroke)

ロングライフビル推進協会が主催する第31回BELCA賞ベストリフォーム部門で、大林組が2019(平成31)年に改修した「ザ・ホテル青龍 京都清水(京都府京都市東山区)が選ばれました。

BELCA賞は、長期にわたる適切な維持保全や優れた改修を実施した建築物を表彰する制度で、わが国のビルのロングライフ化に寄与することを目的としています。ベストリフォーム部門では、長期使用のビジョンを持って蘇生させた、あるいは飛躍的な価値向上を図った建築物が表彰されています。

1933(昭和8)年に建設され、2011年に閉校となった歴史ある元京都市立清水小学校を、高級感あふれるホテルへと改修・増築しました。昭和初期に設計されたスパニッシュスタイルを感じさせる建築デザインと、その魅力を巧みに利用することで、新たなホテルの個性を創出しています。

敷地の特性を活かして、校舎は中庭を囲い込むコの字型に配置されていました。その中庭を元々グラウンドであった芝生広場とつなぐことで、ホテルに広がりのあるランドスケープを形成しています。

客室は、教室の構造スパンと空間単位を利用し、グレード感ある広さ・高さを実現。小学校当時の開口部の意匠や天井の梁型が落ち着いたインテリアを構成しています。

今回の受賞では、既存の空間構成、意匠、ディテールを個性豊かな宿泊施設に改修していることや、コの字型の中庭をホテルの外部空間として活かしていること、フラットルーフ部分を眺望の素晴らしいルーフトップバーへと活用していることなどが高く評価されました。

テラスラウンジとして利用する階段状の中庭
教室の高い天井と既存梁を活かした客室

ザ・ホテル青龍 京都清水

所在地 京都府京都市東山区
竣工 1933(昭和8)年
改修 2019(平成31)年
建物所有 NTT都市開発
改修設計 東急設計コンサルタント、大林組、A.N.D.
改修施工 大林組