大風量かつ吹出し口の結露抑制が可能な空調用誘引ユニット「in-DUCT™」を開発

大空間や半屋外空間の空調設備の省エネルギーとコスト抑制を実現します

プレスリリース

株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:蓮輪賢治)は、アトリウムやスタジアムなど、主に大空間や半屋外空間向けの空調用誘引ユニット「in-DUCT(インダクト)」を開発しました。

「in-DUCT」を導入したES CON FIELD HOKKAIDO

地球温暖化による夏季の高温多湿化が進み、アトリウムやスタジアムなどの大空間や半屋外空間においても、快適な空調環境の確保が求められています。一方で、これらの空間は外気の流入により湿度が高くなるため、空調設備には大風量の送風に加え、吹出し口の結露防止対策が必要となります。

大林組は、消費電力や設置コストを抑えながら、大空間や半屋外空間の空調に必要な大風量送風が可能で、結露も抑制できる空調用誘引ユニット「in-DUCT」を開発し、今般、プロ野球北海道日本ハムファイターズの新球場であるES CON FIELD HOKKAIDOに初導入しました。

「in-DUCT」の特長は以下のとおりです。

大風量送風と吹出し口の結露抑制を同時に実現

空調機からの空気は「in-DUCT」を通過する際に周囲の空気を誘引(空調機送風量の約50%)し、約1.5倍の大風量の混合空気(最大18,000m³/h)として送風されます。そのため、室温と送風温度との温度差が小さくなり、吹出し口の冷却による結露を抑制できます。また、必要風量に応じた3タイプをラインアップしたことで、効率的な空調システムの設計を可能にしました。

煙による誘引状況の可視化実験の様子
誘引気流を再現したシミュレーション
必要風量に応じて開発した3タイプの「in-DUCT」

動力が不要でメンテナンスフリー、施工性も良好

「in-DUCT」は動力が不要で、気流方向さえ守られれば、本体を設置する向きに関する制約はなく、ダクトの一部として施工できます。また、配管など他の吊り物と近接設置しても、誘引空気の経路が確保できるデザインとなっているので、既存の空調システムへの設置や再利用が可能です。

イニシャルコスト、ランニングコストともに削減可能

「in-DUCT」は周囲の空気を誘引するため、空調機で処理すべき風量を、吹出し必要風量の約3分の2に抑えることができます。これにより、空調機の能力やダクトのサイズダウン、省スペース化が可能となるため、イニシャルコストは約20%削減できます。また、空調機の風量削減に伴うファン動力の低減により、消費電力は約17%削減でき、CO2排出量削減と、ランニングコストの抑制が可能です。

大林組は、大空間や半屋外空間において、「in-DUCT」を積極的に提案し、自然エネルギーの有効活用による省エネルギー化と快適性の向上を実現していきます。

以上

この件に関するお問い合わせ先
大林組 コーポレート・コミュニケーション室広報課
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