自社研修施設「Port Plus®」が、WELL認証の最高ランク「プラチナ」、WELL Health-Safety Rating、LEED認証の「ゴールド」などを取得
-
プレスリリース
株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:蓮輪賢治)は、自社の研修施設「Port Plus」(神奈川県横浜市)で、人々の健康やウェルビーイングの観点から施設空間を評価する国際的な認証制度「WELL Building Standard™(以下WELL認証)(※1)」の最高ランクである「プラチナ」と、施設の運営管理を健康と安全性から評価する「WELL Health-Safety Rating(※2)」の認定を2023年2月に取得しました。
2022年8月には省エネルギーや環境影響などへの取り組みを総合評価する国際的な制度「LEED認証(※3)」の「ゴールド」、同年10月に健康・快適性を支援する建物を評価する国内認証制度である「CASBEEウェルネスオフィス」の「Sランク」を取得しており、このほどWELL認証、WELL Health-Safety Rating、LEED認証、およびCASBEEウェルネスオフィスを合わせて取得した国内初の建物となりました。
「Port Plus」は、「これからの知を育む場」をコンセプトとした次世代型研修施設として2022年3月に自社の設計施工で完成しました。
完成時点で日本国内最高(高さ44m、11階建て)となる、すべての地上構造部材(柱・梁・床・壁)に木材を利用した高層純木造耐火建築物で、内外装にも積極的に木材を使用することでCO2排出量の削減と、環境に配慮した施工を実現しています。
また建物内部は、木や緑、光を使った五感を刺激する空間を演出し、心身を整え「これからの知を育む場」となるよう木の特性を活かしたしつらえとしているほか、運用時の省エネルギーにさまざまな工夫を図りました。
これらの取り組みによって、建設と運用でのCO2排出量削減や、総合的な環境性能による「サステナビリティ」と、人の健康・安全性や快適性に配慮した「ウェルビーイング」を両立させていることが、国際的な第三者認証であるWELL、LEEDなどの高い評価によって証明されました。
WELL認証では、アートワークを配した屋内木造階段による歩行移動促進や、自然採光、グレア(眩しさ)の制御など建物計画におけるさまざまな工夫と、運営管理面の取り組みが高く評価されました。
特に、開口部と外壁などの建物外周部全体の気密性試験によって高気密性能を保有することを検証したことなどにより、「Air(空気)」の評価区分では、取得可能な最高ポイントを獲得しました。
LEED認証でも、同試験は漏気による熱損失防止の検証として、エネルギー使用に関するカテゴリーでポイントを得ています。
運用時の省エネルギーに関しては、ダブルスキン・ファサードを取り入れたことにより建物の外部から内部への熱負荷(外皮負荷)を最小化し、太陽光・太陽熱・地中熱・自然光・自然換気の自然エネルギーを積極的に利用するエネルギー効率に優れた建物として、LEED認証で高く評価されました。
研修スペースは、湿度制御が可能なデシカント外調機を導入し、宿泊室には、温度ムラを抑えた空調を実現するアクティブチルドビーム、調光調色機能で屋外の環境に近づけるサーカディアン照明を採用、9階研修スペースは、カメラ画像を用いた高度なIoT空調制御を行うなど、施設全体で高い省エネ性能と、利用者が健康で心地良い空間を実現しています。
大林組は、今後「Port Plus」での企業文化の醸成や発信はもとより、心身を健康に保つウェルネスな空間での活発なコミュニケーションにより、新たなイノベーションの創出につなげていきます。また建設、運営を通して得た知見とノウハウを活用し、施設利用者の心と身体の健康推進など多様な建設ソリューションを提供することにより、地球・社会・人のサステナビリティの実現に貢献します。
取得済の第三者認証
国際制度 | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
LEED v4 BD+C Hospitality | Gold | 2022年8月 | WELL v2 pilot | Platinum | 2023年2月 | WELL Health-Safety Rating | 2023年2月 | FSCプロジェクト認証 プロジェクト名:OYプロジェクト計画(FSC-P001889) (認証発行日:2022年1月26日) |
2022年4月 |
国内制度 | |||||||||
建築物省エネルギー性能表示制度(BELS) | ☆☆☆☆☆ ZEB Ready |
2021年11月 | |||||||
CASBEEウェルネスオフィス | Sランク | 2022年10月 |
建物概要
名称 | Port Plus 大林組横浜研修所 |
---|---|
所在地 | 神奈川県横浜市中区 |
敷地面積 | 563.28m² |
延べ面積 | 3,502.87m² |
規模 | 地下1階、地上11階(高さ44m) |
竣工 | 2022年3月 |
設計・施工 | 大林組 |
建物ウェブサイト | Port Plus |
- ※1 WELL Building Standard™(WELL認証)
世界で初めて建物利用者の健康・快適性に焦点を置いた国際的な建物・室内環境評価制度。米国IWBI(International WELL Building Institute, PBC)が制度の運用管理、第三者機関であるGBCI(Green Business Certification Inc.)が評価、認証を行っている。2014年の運用開始以降、世界30ヵ国以上で計893件が認証を得ている。国内では、2017年11月に建物全体としての世界初認証を「大林組技術研究所本館」が取得して以来、29件が新規で認証され、その内13件がプラチナ認証である(2023年3月9日現在) - IWBIウェブサイト
- ※2 WELL Health-Safety Rating(WHSR)
感染症や緊急事態に対する建物や施設の運用方針、維持管理手法、利害関係者の関与、緊急時計画など、稼働中の施設の運用管理を評価、認定する制度。コロナ禍の2020年6月に開始され、すでに世界で26,759件、国内で110件の施設が認定を得ている。主に運用管理面を評価する要件項目が中心で、毎年の更新手続きが必要。WELL認証と同じく、制度の運用管理などをIWBIが、審査をGBCIが行う(2023年3月9日現在)
- ※3 LEED(Leadership in Energy and Environmental Design)
省エネで環境負荷が少ないなど総合的に環境性能の高い建築物「グリーンビルディング(環境配慮建築)」の普及をめざす、USGBC(非営利団体・米国グリーンビルディング協会)による建物環境性能認証制度。同制度は、グリーンビルディングの持つ環境性能を格付けし第三者認証するもので、2000年の運用開始からこれまでに約130ヵ国で10万1千件以上(住宅建物以外は5万8千件以上)が認証を得ている - USGBCウェブサイト
- WELL、WELL Health-Safety Rating、LEEDの概要は、一般社団法人グリーンビルディングジャパン(GBJ)のウェブサイトも参照ください
- GBJウェブサイト
以上
この件に関するお問い合わせ先
大林組 コーポレート・コミュニケーション室広報課
お問い合わせフォーム
プレスリリースに記載している情報は、発表時のものです。