日本初の高層純木造耐火建築物「Port Plus®」(次世代型研修施設)が完成
「これからの知を育む場」で新たなイノベーションを創出します
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プレスリリース
株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:蓮輪賢治)は、自社の次世代型研修施設として、全ての地上構造部材(柱・梁・床・壁)を木材とした高層純木造耐火建築物「Port Plus」を建設しました。純木造耐火建築物としては、国内最高となる高さ44m(11階建て)です。
樹木は光合成によりCO2を吸収しているため、建築物への木材利用は、CO2を長期間固定することで脱炭素社会の実現に貢献するだけでなく、「使う・植える・育てる」というサーキュラーエコノミー(循環型経済)の観点からも注目され、顧客からの関心・ニーズが高まっています。
大林組は、循環型資源である木材利用の拡大、促進による持続可能な社会の実現をめざして、木造建築の普及に積極的に取り組んでいます。
今般、全ての構造部材を木材とする純木造建築が、さらなる木材利用促進につながると考え、神奈川県横浜市に「これからの知を育む場」をコンセプトとした自社の次世代型研修施設として、高層純木造耐火建築物「Port Plus」を建設しました。
「Port Plus」の特長は以下のとおりです。
木材を利用することでCO2排出量の削減と、環境に配慮した施工を実現
「Port Plus」は、1,990m³の木材を使用しており、これにより約1,652tのCO2を長期間、安定的に固定することができます。さらに、材料製作から建設、解体・廃棄までのライフサイクル全体では、鉄骨造と比べて、約1,700t(約40%)のCO2削減効果があります。
また、地上構造部材にコンクリートを使用しないため、コンクリート打設時の粉じんやほこり、大きな騒音などを抑制でき、周辺環境に配慮した施工を実現しました。加えて、部材を事前に工場で製作することで、高い施工品質を確保できるほか、施工スピードの向上により、1フロアの施工期間を鉄骨造の通常10日程度から7日まで短縮しました。
耐火性と耐震性を確保する技術を採用
「Port Plus」は、木材の耐火性や高層化による耐震性への課題に対し、3時間耐火を実現した構造材「オメガウッド(耐火)」や、鉄骨造やRC造と変わらない強度・剛性を確保するための接合法「十字形の剛接合仕口ユニット」など、当社独自の開発技術を採用しました。これにより、木の持つ課題を解決するとともに、新たな都市木造建築の姿を実現しています。
木の特性を活かしたウェルネスな空間を提供
建物内部はフロアごとに集合研修やディスカッション、個人でのワークスペースなどの用途を定め、使用目的に沿って木や緑、光を使った五感を刺激する空間を演出し、心身を整え、「これからの知を育む場」となるよう木の特性を活かしたしつらえとしています。
さらに、ZEB Ready認証やCASBEE横浜Sランク(自己評価)、FSC®プロジェクト認証(FSC-P001889)を取得したほか、現在WELL認証や LEED認証の本認証(プレ認証取得済み)をめざしており、循環型社会を具現化したサステナブル建築となっています。今後、自社の次世代型研修施設として、企業文化の醸成や発信はもとより、心身を健康に保つウェルネスな空間での活発なコミュニケーションにより、新たなイノベーションの創出につなげていきます。
「PortPlus」の概要を動画でご覧いただけます
(動画再生時間3分33秒)
大林組は、「Port Plus」で得た知見とノウハウを活用し、木造建築のさらなる普及に努めるとともに、高まる顧客からの木造建築へのニーズに対して多様なソリューションを提供することにより、地球・社会・人のサステナビリティの実現に貢献します。
【建物概要】
所在地 | 神奈川県横浜市中区 | ||
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敷地面積 | 563.28m² | ||
延べ面積 | 3,502.87m² | ||
規模 | 地下1階、地上11階(高さ44m) | ||
認証・評価 | ZEB Ready CASBEE横浜Sランク(自己評価) FSC®プロジェクト認証(FSC-P001889) WELL v2 pilotプレ認証(2020年9月取得) LEED v4 BD+Cプレ認証ゴールド(2020年10月取得) |
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建物ウェブサイト | Port Plus (https://www.oyproject.com/) |
※本件は「令和元年度サステナブル建築物先導事業(木造先導型)」、「平成31年度CLT活用建築物実証事業」に採択されています
以上
この件に関するお問い合わせ先
大林組 コーポレート・コミュニケーション室 広報課
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プレスリリースに記載している情報は、発表時のものです。
2023年3月27日に一部内容を修正しました。