技術研究所旧本館を「材料化学実験棟」にコンバージョン

既存建物を活かした用途転換で、3ヵ月の工期短縮と30%のコストダウンを実現

技術・ソリューション

技術研究所(東京都清瀬市)に、新たな実験施設「材料化学実験棟」が完成しました。事務所棟として1982年から使用していた旧本館を用途転換(コンバージョン)したものです。仕上材料実験室、土壌・水質実験室、化学分析実験室を備えています。
2010年9月に竣工した本館テクノステーションと多目的実験棟オープンラボに続き、技術研究所の整備計画の一環として建設しました。

材料化学実験棟は2010年11月に着工し、6ヵ月という短工期で完成。既存建物を活用することで、建て替えと比べて約3ヵ月の工期短縮、約30%の工事費低減を実現し、廃棄物の排出量も約90%削減しました。蓄積したノウハウは、大学などで余剰の講義室を実験施設に用途変更したいという要望や、医薬・化学メーカーによる研究施設の増強計画などのニーズに活かすことができます。

施設の各フロアは、オープン実験室エリア、音・臭気・粉じん等が発生する場合の個室実験室エリア、デスクワークエリアに分かれています。オープン実験室エリアは、天井のダクト配管を集約(モジュール化)することで、容易にレイアウト変更できるようにしました。

今後、土壌・水質浄化やシックハウス症候群の原因物質分析など、環境を保全・創造する技術の研究開発に活用するほか、持続可能な社会をめざすリニューアル技術や、建物の安全性や品質を向上させる技術などの研究開発をさらに進めていきます。

材料化学実験棟

材料化学実験棟は、低コスト・短工期・環境にやさしい「コンバージョンラボ」、機能性・安全性・持続性が高い「サステナブルラボ」、人にやさしい親自然型の「次世代グリーンラボ」をコンセプトとしています