免震建物用階段を開発し、振動実験で性能を確認しました

階段が伸縮することで歩行者の安全を確保します

技術・ソリューション

6月14日、大林組は技術研究所(東京都清瀬市)において、ダイナミックス実験棟の三次元振動台を使って、免震建物用階段の振動実験を行い、階段の性能や歩行者の安全性を確認しました。

鉄道などの線路上空には、商業エリアを組み込んだ駅施設が増えています。利用者の安全を確保するためにも、駅施設の耐震性が求められており、免震化が検討されています。 免震化された駅舎と非免震のホームを結ぶ免震建物用階段は、安全な動線の確保のために開発しました。

伸縮する構造を採用し、地震の揺れを吸収する階段 

免震建物用階段は、階段上部(免震建物)と下部(非免震建物)の両端を固定し、階段を支える構造体を伸縮するパンタグラフ状にすることで、地震時の水平方向の揺れを各段に均等に分散させます。

振動実験では、実物大の免震建物用階段(11段)を用いて、東日本大震災や阪神・淡路大震災レベルの地震振動などを再現して行いました。その結果、免震建物用階段は免震部分と非免震部分の揺れの違いにスムーズに追従し、歩行者の安全性を確保できることを確認しました。

大林組は、今回の振動実験で免震建物用階段の有効性を確認し、今後は実用化に向けてさらなる研究を進め、安全で安心な建築物を提案してまいります。