コンクリートの残りの必要数量計算アプリ

ピタコン™

数量計算時間の短縮と残コンクリートの削減

ピタコン(※1)とは?

コンクリート工事におけるコンクリートの打設量は、打設作業の合間を縫って打設済みの数量と残りの必要数量を2人1組で実測し、その日の最終的な納入数量を確定します。この作業は打設作業を中断して行うため短時間での計算を迫られ、これまで計測ミスや計算ミスなどが原因で数量違いが発生する場合がありました。数量が不足した場合には追加注文しますが、追加した生コンが現場へ到着するまでに時間がかかり、作業時間の延長や打設中断によるコールドジョイント(※2)の発生など、経済的、品質的な問題につながるリスクがあります。そのため、多くの場合は余裕を持った数量を注文することでリスクを回避しますが、それにより多くの残コンクリートが発生し、処理費用の増加や、不要な建設副産物の発生が環境負荷を増大させるという課題がありました。

ピタコンとは、LiDAR(※3)機能を搭載したiPadやiPhone(※4)で撮影した画像とAR技術を利用して、コンクリート打設の残りの必要数量を自動で正確に計算し、コンクリート打設の問題点を解決するアプリです。

ピタコンの活用により、計測時間の短縮および計算ミスや過大発注による残コンクリートの削減が図れます。

メリット

コンクリートの必要数量を計算するアプリ「ピタコン」を導入すると以下のメリットがあります。

1人で短時間にコンクリートの残り数量を算定

  • ピタコンでは、1人の計測者がiPadやiPhoneの画面で、未打設範囲の平面形状の変化点や深さ計測点に仮想ポールを立てることで相対座標の記録ができ、短時間での計測が可能です。
  • 特に、未打設範囲が不定形となり、計測に手間のかかるコンクリート床版の打設に対して、高い時間短縮効果があります。
  • これにより、打設完了までのコンクリートの待ち時間を短縮し、コールドジョイントなどの不具合の発生リスクを低減します。
頂点設定時画面

自動計算により計算ミスを防止

  • 面積計算は、未打設範囲の外周を一筆書きの要領でプロットすることで、不定形であっても自動で面積を計算します。
  • 深さ計算は、測定数に応じて平均値を計算します。
  • 残りの必要数量は、面積結果に深さの平均値を乗じることで算出します。すべてを自動計算することで計算ミスを防止します。
未打設範囲の外周を一筆書きでプロット

残りの必要数量が高精度に計測可能

  • ピタコンは、コンクリート床版を対象としており、LiDARスキャナ搭載機種による距離計測の精度は10m以下の範囲で±3%以内です。また、深さ計測の精度は、1200mm以下の範囲で±30mm以内です。
  • LiDARスキャナを搭載していない機種で利用する場合は、補正機能を使用してください。面積計測の精度は±5%程度です(深さ計測はできません)。
結果表示画面
  • ※1 ピタコン
    株式会社エム・ソフトの商標(登録出願中)
  • ※2 コールドジョイント
    先に打ち込まれたコンクリートの上に、後から打ち込まれたコンクリートが一体化しない状態となり、打ち重ねた部分に不連続面が生じること。水密性や耐久性に悪影響を与えるため、本来は先に打ち込まれたコンクリートが硬化する前に、次のコンクリートを打ち重ねる必要がある
  • ※3 LiDAR(Light Direction and Ranging/光による検知と測距)
    赤外線を照射し、物体に当たって跳ね返ってくるまでの時間を測定することで、物体までの距離や方向を測定する技術
  • ※4 iPadやiPhone
    iPad、iPhoneは、Apple Inc.の商標です

【その他】

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