トンネル覆工裏込め注入技術
スペースパック工法®(カーボンネガティブタイプ)
CO2排出量を最大約250%削減するトンネルリニューアル技術
スペースパック工法(カーボンネガティブタイプ)とは?
スペースパック工法は、トンネル覆工の背面空隙や地下構造物の空洞などに、圧送を停止すると自立する可塑性注入材を充てんする工法です。トンネル覆工の裏込注入に適した性能を持つ注入材なので、安定した品質確保が可能です。
注入材は、「標準型」とセメント系接合材の一部を高炉スラグに置き換えた「低炭素型」の2種類がありますが、今回開発したカーボンネガティブタイプ(CNタイプ)は、可塑性注入材にバイオ炭やCO2を吸収し固定化した炭酸カルシウムを主成分とする粉体を混合することで、製造時のCO2排出量を最大約250%削減できます。
お客様のメリット
注入材製造時のCO2排出量がマイナス(ゼロ以下)
- 標準型の可塑性注入材にバイオ炭やCO2を吸収し固定化した炭酸カルシウムを主成分とする粉体を混合することで、標準型注入材と比べて、製造時のCO2排出量を最大約167%削減できます。
- また、従来の低炭素型注入材は同様の処置を行うことで、製造時のCO2排出量を最大約250%削減できます。

従来と同様の性能・施工性を維持
- トンネル覆工裏込め注入材に必要な強度、流動性、充てん性などの性能に加えて、さまざまな用途に対応した性能(長距離圧送性、流水不分離性)も確保したまま、カーボンネガティブを実現します。また、施工性にも優れており、従来と同様の方法で施工できます。
【注入材の種類と特徴】
注入材の種類 (配合のタイプ) |
用途例 |
圧送可能 距離 |
夜間工事 |
急速施工 |
カーボンネガティブタイプ適用 |
---|---|---|---|---|---|
一液型モルタル配合 (標準型) |
道路トンネル | 100m |
× |
○ |
可 |
二液型モルタル配合 (標準型) |
道路トンネル | 100m |
× |
◎ |
可 |
一液型ミルク配合 (標準型・低炭素型) |
小規模トンネル | 100m |
○ |
△ |
可 |
二液型ミルク配合 (標準型) |
小規模トンネル | 250m |
○ |
○ |
可 |
二液型長距離圧送用ミルク配合 (標準型) |
長大トンネル | 2,000m |
○ |
○ |
可 |
二液型流水不分離性ミルク配合 (低炭素型) |
護岸補修 | 250m |
○ |
○ |
可 |
【その他】
NETIS登録番号:KT-010098(掲載期間終了)