株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:白石達)は、VOC(揮発性有機化合物)による汚染土壌・汚染地下水を原位置で浄化することができる安価な微生物栄養剤「クロロクリン」の販売を開始しました。
近年、栄養剤を地盤に注入してVOC分解菌を増殖・活性化させ、汚染を分解・浄化するバイオ処理が注目されています。その理由は、汚染地盤を掘削して浄化する方法に比べると安価なこと、掘削できない場所でも注入井戸を設けることができれば浄化できるところにあり、実施例も増えてきています。しかし、一般の栄養剤は高価なため、バイオ処理を行う上で大きな障害になっていました。
大林組は、数年前に安価で且つ安全性の高い栄養剤「クロロクリン」を開発し、一般の栄養剤を使用する場合と比べ、浄化工事費について30%以上のコストダウンを実現していました。
これまでは、大林組が行うVOCの浄化工事でのみ「クロロクリン」を使用しておりましたが、浄化工事を専門に行っている業者から、その優れた効果、安全性、安さを理由として、当社の工事以外でも「クロロクリン」の販売を依頼されるケースが増えており、また、工場・事業所によっては自ら一般の栄養剤を購入し、VOC浄化を実施しているケースもかなり多いものの、高価な一般の栄養剤では思うように使用できない、との声も多くなってきていました。
こうした皆様の要望にお応えすべく、大林組は22年7月より「クロロクリン」の販売にふみきりました。ご要望に応じて、同製品の適用性確認試験やVOCの分解菌の測定などを当社の技術研究所で行い、効果的な使用方法を提案させていただくことも可能です。
今回、販売する「クロロクリン」の特長は次の通りです。
- 優れた経済性
一般の微生物栄養剤に比べ1/2~1/3程度安価であり、浄化工事費で30%以上コストダウン可能です。
- 高い品質
クロロクリン溶液は、微生物によって容易に分解され、VOCの分解活性を促進します。
浄化効果は、一般の栄養剤を使用した場合と比べて同等かそれ以上です。
- 高い安全性
クロロクリンは、主成分が食品添加物であり、安全性の高い資材です。
- 優れた施工性
クロロクリンは、水に溶けやすく、溶かした水溶液は無臭です。
注入設備はコンパクトで注入井戸や配管は地下に設置できるため、操業中の工場でも浄化が可能です。
- 浄化対象VOC
テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2-トリクロロエタン、1,1-ジクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエチレン、1,1,2-トリクロロエタン、1,3-ジクロロプロペン(知見のみ)、塩化ビニル
今後大林組は、安全で安価な微生物栄養剤「クロロクリン」を、VOCで汚染された土壌を原位置浄化するための効果的なツールとして、汚染土壌処理の専門業者や汚染土壌の浄化処理を自社内で行っている一般企業に向けて、積極的に営業展開していきます。
以上
この件に関するお問い合わせ先
大林組 CSR室 広報第一課
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