生き物を呼び込むための環境評価システム「いきものナビ®」を開発

都市の生物多様性に寄与する生物誘致環境評価システム

サステナビリティ

生き物を呼び込むための環境評価システム「いきものナビ®」を開発

都市の生物多様性に寄与する生物誘致環境評価システム

株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:白石達)は、都市の生き物の生息環境について実際の生物調査が不要で、机上にて短期間で予測可能な、安価な生物誘致環境評価システム「いきものナビ®」を開発しました。

近年、都市の生物多様性創出への取り組みに関心が高まっています。しかし、敷地の生態的な環境特性を詳細に調査するには、コストや時間が負担となり、条件に恵まれた大型案件以外での具体的な生物配慮検討は難しい状況でした。

今回開発した生物誘致環境評価システム「いきものナビ」は、従来の生物調査や評価システムと比較し、対象地の規模や指標種によらず、机上で簡易に対象地へ呼び込む生き物の予測が可能となるシステムです。また、敷地の自然環境特性を容易に把握し、予測にかかる時間やコストを大幅に低減することに成功しました。現在は、東京と大阪を中心とした二大都市圏を対象にしており、年間20件程度を目標に、都市の再開発や環境配慮に積極的な企業施設への展開を図ります。

技術開発に当たっては、開発の一部を生物・生態系分野のコンサルタントである株式会社緑生研究所(本社:東京都調布市、代表者:井上康平)の協力を得ました。

「いきものナビ」の主な特長は以下のとおりです。

  1. 生き物情報を有した700ヵ所以上に及ぶ参考緑地の設定とデータベース化
    広範囲に及ぶ参考緑地に関する生き物情報のデータベース化(関東約500件、関西約200件)を実現し、高精度で詳細な環境評価が可能です。
     
  2. 独自の評価項目の設定とチャート化による簡便かつ分かりやすい環境評価の実現
    緑や水に関して8つの評価項目を設定し、敷地の潜在的な生物環境特性を対象地の周辺環境条件から評価できるシステムです。量的評価のみならず、質的な評価に関しても反映できるように、大林組独自の視点を評価項目に盛り込んでいます。

     8つの評価項目による環境評価とチャート化による見える化

    8つの評価項目による環境評価とチャート化による見える化

  3. 生き物の誘致手法に関するガイドライン化
    対象地に誘致することが可能な生き物の抽出と、その誘致手法をデータベース化し、該当する生き物にふさわしい環境配慮計画を具体的に展開できるようガイドライン化しています。
     
  4. 環境特性結果をCASBEE(建築環境総合性能評価システム)(※1)の評価項目へ活用可能
    「いきものナビ」により導かれた敷地の環境特性結果は、CASBEEにおける生物環境の保全と創出などの評価項目の根拠資料に活用可能です。
     
  5. 従来の高額な生物調査と比較し、短期間かつ安価なコストでの環境評価の実現
    敷地状況によって異なるものの、従来は同種の評価に1年程度の期間と数百万円以上の費用を要していましたが、「いきものナビ」では、1件あたり約3日間で50万~100万円程度で環境評価ができます。
     

大林組は、「いきものナビ」を積極的に展開することで、都市の生物多様性の創出に寄与していくと共に、お客様の多様なニーズに応え、人と生き物の共存した環境づくりを追求していきます。

※1 「CASBEE(Comprehensive Assessment System for Built Environment Efficiency)」(建築環境総合性能評価システム)
建築物の環境性能で評価し格付けする手法です。省エネルギーや環境負荷の少ない資機材の使用といった環境配慮はもとより、室内の快適性や景観への配慮なども含めた建物の品質を総合的に評価するシステムです

【参考】

関東・関西の環境評価ツールの対象範囲

関東・関西の環境評価ツールの対象範囲

引用:背景図はアメリカ地質調査所提供(Data courtesy of the U.S. Geological Survey)

 以上

 

この件に関するお問い合わせ先

大林組 CSR室広報部広報第一課
TEL 03-5769-1014
 

プレスリリースに記載している情報は、発表時のものです。