ラオス・ナムニアップ1水力発電所建設プロジェクトで湛水開始セレモニーを開催

土木事業

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ラオスの首都ビエンチャンから北東約150kmのナムニアップ川では2019年の運転開始に向けてダムと発電所の整備が進む

5月25日、大林組がラオスで建設を進める「ナムニアップ1水力発電所建設プロジェクト」において、現地で湛水(たんすい)セレモニーが開催され、ラオス政府や地元自治体、関西電力、施工会社関係者ら約400人が出席し、湛水を祝うとともに完成に向けて気持ちを新たにしました。

このプロジェクトは、メコン川の支流であるナムニアップ川に、水力発電所を備えた主ダムと逆調整ダム(※1)をそれぞれ建設するものです。今回湛水が開始されたのは、湛水面積が66.9km²となる主ダムです。逆調整ダムの湛水は2017年5月に完了しています。

プロジェクトを進めるのは、関西電力が主体となる特別目的会社ナムニアップ1パワー社です。発電開始後は、主発電所(出力272MW)の電力はタイ電力公社に、逆調整発電所(出力18MW)の電力はラオス電力公社に27年間売電されます。

主ダムの堤体構築には急速施工を可能にするRCC(Roller Compacted Concrete)工法を採用し、2014年10月の本格着工から、わずか3年半で堤体打設が完了しました。全体工事の進捗率はすでに95%を達成。2019年2月の運転開始をめざし、残りの工事を進めています。

大林組は、これからもダムなどのインフラ整備を通して、世界各地の豊富な資源を活用する国際社会の構築に貢献してまいります。

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式典で挨拶を行う大林組海外支店長の中村美治。大林組はダム、発電所などの土木建築工事全般を担当している
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ダム堤体の構築には、超硬練りコンクリートをベルトコンベヤーなどで運搬し、ブルドーザーと振動ローラーで敷きならし、転圧するRCC工法を採用
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上流側から主ダム(堤高167.0m、堤体積236万m³)と逆調整ダム(堤高20.6m、堤体積約6万m³)を望む。ダム形式は共に重力式コンクリートダム
  • ※1 逆調整ダム
    発電所からの放流を一旦調整池にため、放流量を調整し、下流河川の水位変動を安定させるダム