バングラデシュでカチプール、メグナ、グムティの3橋が完成しました

土木事業

news20200324_1_2.jpg
4車線の既存橋(右)に並んで新たに4車線の第2橋(左)が加わり8車線となったカチプール橋

大林組、清水建設、JFEエンジニアリング、IHIインフラシステムが共同企業体を組成し、バングラデシュの首都ダッカ近郊で建設を進めていた「カチプール・メグナ・グムティ第2橋建設工事および既存橋改修事業」が完了し、2月9日、竣工式典が執り行われました。式典には、バングラデシュ道路交通・橋梁省 オバイドゥル・カデル大臣、在バングラデシュ日本国特命全権大使 伊藤直樹氏、国際協力機構(JICA)バングラデシュ事務所 平田仁所長、大林組アジア支店長の中村美治らが列席し完成を祝いました。

news20200324_1_1.jpg
竣工式典に列席したバングラデシュ政府関係者らと伊藤大使(前列中央左)。テープカットを行った後、平和の象徴である鳩を空に放ちました

本事業は、ダッカと国内第2の都市チッタゴンを結ぶ国道1号線上のカチプール橋、メグナ橋、グムティ橋を改修するとともに、既存の3橋それぞれに並行する第2橋を新設するものです。バングラデシュ政府からの要請を受けた円借款事業として、2016年1月にスタートしました。

既存の3橋は、バングラデシュの人口の3割、GDPの5割を占める経済回廊上に位置し、経済発展に伴う交通量の増加が課題となっていました。今回の事業完了により、交通容量が1.8倍に拡大する見通しです。

新設工事では、大林組と清水建設が下部工を、JFEエンジニアリングとIHIインフラシステムが上部工を担当。下部工には鋼管矢板井筒基礎と杭基礎を併用するなど、難易度の高い技術を多数使用しました。改修工事では、基礎部分の洗堀(せんくつ)(※1)対策、橋脚の補修、橋梁の耐震化補強も行い、既存橋の安全性能を向上させています。

大林組はこれからも、社会インフラ整備を通してバングラデシュをはじめ各国の発展に貢献してまいります。

news20200324_1_3.jpg
2車線の既存橋(右)に並んで4車線の第2橋(左)が加わり6車線となったメグナ橋
news20200324_1_4.jpg
2車線の既存橋(右)に並んで4車線の第2橋(左)が加わり6車線となったグムティ橋
工事名称 カチプール・メグナ・グムティ第2橋建設工事および既存橋改修事業
施工場所 バングラデシュ人民共和国ダッカ近郊
発注者 バングラデシュ人民共和国 道路交通・橋梁省 道路局国道部
設計者 オリエンタルコンサルタンツほか7社
JV構成者 大林組、清水建設、JFEエンジニアリング、IHIインフラシステム
工期 48ヵ月(2016年1月~2020年1月)
工事内容 新設橋梁
・カチプール橋(400m):橋脚5基、橋台2基:4車線
・メグナ橋(930m):橋脚11基、橋台2基:4車線
・グムティ橋(1,410m):橋脚16基、橋台2基:4車線
 ※上部工は鋼橋、下部工は鋼管矢板井筒基礎と杭基礎併用
 ※日本独自技術の採用:鋼管矢板井筒(SPSP)、細幅箱桁、合成床版
既設橋梁改修および補強
・ひび割れ、鉄筋露出、伸縮継手、ヒンジの補修
・PCケーブルによる連続桁化、床版補強、橋脚RCライニング
・鋼管矢板井筒工法による基礎補強、洗堀対策
  • ※1 洗堀
    海岸、河岸の土砂が波、流水、風雨によって削り取られること