タイ大林がバンコク中心部で大型オフィスビル「O-NES TOWER」を開業

タイで初となる杉本博司氏のパブリックアートと杉本氏率いる新素材研究所デザインの前庭が実現

プレスリリース

株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:蓮輪賢治)の東南アジアにおける主力グループ会社であるタイ大林(本社:タイ・バンコク、社長:ポーンチャイ・シティヤコーン)は、タイ・バンコクで開発を進めていた大型オフィスビル「O-NES TOWER」を開業しました。本プロジェクトは、タイ大林として初となる本格的な不動産開発案件であり、かつ大林グループが単独所有する最大の賃貸物件となります。

地下5階、地上29階建ての超高層オフィスビル(写真中央のビル)

O-NES TOWERはバンコク都心部の高架鉄道BTS(※1)「ナナ駅」に直結する好立地に位置しています。タイ大林の自社開発案件として、タイでは類を見ない最先端のオフィスビルをめざして、一部大林組の技術支援を受けながら、用地取得から計画、設計、施工までのすべてを自社で行いました。

構造架構はRCコア壁と鉄骨フレーム(一部の柱はCFT(※2))のハイブリッド構造とし、奥行20メートル超の整形無柱オフィス空間を実現しています。また、車寄せを地下に設け、車動線と歩行者動線を分離し、利用者の安全性にも配慮するとともに、外構を緑化することで都市に潤いを与えています。

加えて、個別空調の採用や照明・空調・ブラインドのセンサー制御により、省エネ性能を向上させるとともに、モバイル端末で消費エネルギーを見える化するなど、利便性が高くウェルネスにも配慮した快適な執務環境を提供します。現在LEED(※3)、WELL(※4)の認証手続きを進めており、ともにGOLD認証の取得を予定しています。

本建物には、現代美術作家である杉本博司氏によるタイにおける初めてのパブリックアートとして、エントランスロビーに彫刻作品「数理模型021 超球面:負の定曲率回転面」が設置されます。また前庭のデザインも、同氏が榊田倫之氏と共同代表を務める新素材研究所が監修し、V字型を平面的に展開させたデザインによってビル構造体のV型柱と調和した外部空間を構成しました。

V型柱を平面的に展開し建物と調和するデザインの前庭

杉本博司 現代美術作家
1948年東京生まれ。1974年よりニューヨーク在住。写真、彫刻、演劇、建築・造園、執筆、料理、書と活動は多岐にわたる。2008年建築家・榊田倫之と「新素材研究所」設立。2009年公益財団法人 小田原文化財団設立。2009年高松宮殿下記念世界文化賞、2010年紫綬褒章、2013年フランス芸術文化勲章オフィシェ受章。2017年文化功労者に選出など受賞、受章多数

3月14日に行われたグランドオープン式典には、梨田和也駐タイ日本大使をはじめ、テナント関係者や工事関係者など約60人が参加しました。

梨田和也在タイ日本国大使によるスピーチ

大林グループは、グローバル市場において不動産投資を継続し、優良資産の獲得を図っていきます。また、タイ大林は新たな開発案件として、2025年以降にBTS「ラチャダムリ」駅前の約9,000m²の土地に大型複合ビルを建設することが決定しています。

建物概要

名称 O-NES TOWER
場所 タイ王国バンコク都クローントゥーイ区
事業主 タイ大林
設計 建築:タイ大林デザイン
構造・設備:タイ大林
外構(前庭)デザイン監修:新素材研究所/杉本博司 榊田倫之 幾留温
構造 S造・RC造
規模 地下5階、地上29階、塔屋2階、延85,000m²
工期 2019年3月~2022年2月
施工 タイ大林
所在地
  • ※1 BTS(Bangkok Mass Transit System)
    バンコクの都心を運行する高架鉄道
  • ※2 CFT
    筒状の鋼管柱の内部にコンクリートを充填して耐震性や耐火性を高める柱部材
  • ※3 LEED(Leadership in Energy and Environmental Design)
    環境配慮がされた優れた建築物を作るため先導的な取り組みを評価する建築や都市の環境の国際的な環境性能評価認証システム
  • ※4 WELL
    人々の健康とウェルネスに焦点を合わせた建築や街区の環境の国際的な性能評価システム

以上

この件に関するお問い合わせ先
大林組 コーポレート・コミュニケーション室 広報課
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プレスリリースに記載している情報は、発表時のものです。