大林組はニュージーランドのアーダーン首相とカーボンニュートラルに向けた意見交換を実施

新領域事業

4月20日から23日に、ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相がダミエン・オコーナー貿易・輸出振興大臣および経済ミッションを伴い訪日しました。今回の訪日は、コロナ禍からの経済回復をめざす同国にとって第4位の貿易相手国である日本との関係を強化するためのもので、とりわけ同国がめざす「2030年までの電力供給100%再エネ化」「2050年までのカーボンニュートラル」達成に向けて日本企業との協働が重要なテーマの一つであることから実現したものです。

大林組は、かねてから同国において、現地合弁会社のHalcyon Power Ltd(ハルシオン・パワー社)(※1)を通じてメガワット級グリーン水素製造施設の建設・運営を行うなど、同国の先駆的なグリーン水素のサプライチェーン構築に向けて取り組んでおり、同国との関係を深めてきました。今回のアーダーン首相来日中には、大林組は2日間のイベントを通じて、アーダーン首相およびオコーナー大臣と水素事業や再エネ事業への取り組みについて意見交換を行いました。

4月21日

東京タワー(東京都港区)で行われたイベントに、大林組は同国で水素事業を展開する企業として参加し、アーダーン首相ら政府関係者と意見交換を行いました。

意見交換するアーダーン首相(左)と大林組社長の蓮輪(右)(提供:在日ニュージーランド大使館)

4月22日

東京商工会議所(東京都千代田区)で行われたアーダーン首相の講演では、大林組のグリーン水素製造施設の建設・運営や「オークランド港湾会社との水素事業」に言及し、大林組が同国で進める水素事業に対する高い評価をいただく機会となりました。また、講演に先立ち行われたアーダーン首相と日本の経済界との会談では、同国の水素サプライチェーン構築に貢献していく意欲を伝えました。

アーダーン首相(左)に大林組のニュージーランドでのプロジェクトを説明する蓮輪(右)(提供:東京商工会議所)

ニュージーランドは既に電力供給の80%以上が再エネ化されている世界でも有数の再エネ先進国です。大林組は今後も、同国の政府や企業と協働しながら水素事業を展開し、将来的には豊富な再エネを活用した水素の輸出産業化をめざし、同国のカーボンニュートラル達成に貢献していきます。

  • ※1 Halcyon Power Ltd. (Halcyon Power ウェブサイト)
    グリーン水素サプライチェーンの成立可能性を検証するため、大林組とニュージーランドにて有数の地熱発電所を所有するトゥアロパキ・トラストが共同出資し設立した現地法人。グリーン水素の製造だけでなく、輸送から消費までのサプライチェーン全体を構築し、各段階での技術的、制度的課題とともにコストや社会受容性の把握を通じて、グリーン水素の普及拡大を目的としている