タイの国際会議場とカンボジア国道5号線が第2回OCAJIプロジェクト賞を受賞

サステナビリティ

2024年1月23日、一般社団法人海外建設協会(海建協:The Overseas Construction Association of Japan, Inc.(OCAJI))が主催する「第2回OCAJIプロジェクト賞」の表彰式が開催され、大林グループが施工した「クイーンシリキットナショナルコンベンションセンター」(タイ)と、「カンボジア国道5号線改修工事」(カンボジア)がプロジェクト賞を受賞しました。今回は、17件の応募から8件のプロジェクトが選出されました。なお、同賞の受賞は第1回(2案件が受賞)に続き、2年連続となります。

1955(昭和30)年に設立された海建協は、建設業界における海外事業展開の支援や国際貢献の推進、諸外国との国際交流・協調を促進しています。OCAJIプロジェクト賞は海外における日本の建設業のプレゼンスを高め、継続的かつ安定的な海外活動の促進に寄与するために、優秀な海外建設プロジェクトを顕彰するもので、2022年に新設されました。

2回目となる今回は、2021年1月1日から2022年12月31日に完成した「土木」「建築」「土木・建築等複合」「開発」の事業を対象に、選考が行われました。選考は、ものづくりの基本である「品質確保」「工期管理」「安全衛生及び保安対策」「自然環境、生活環境又は生物多様性の保全対策」「労働環境対策」「気候変動対策」「国際貢献」「SDGs」の8項目と、発注者が求めるさまざまなニーズへの取り組みなどが審査されました。

【建築プロジェクト】
クイーンシリキットナショナルコンベンションセンター 建て替え工事(タイ・バンコク)

タイ王国シリキット王妃(現王太后)を称えて名付けられた国際会議場、Queen Sirikit National Convention Center

クイーンシリキットナショナルコンベンションセンター(QSNCC)は、タイ初の多目的コンベンションセンターで、約30年にわたってタイのランドマークとして存在し、今回その建て替えを行いました。

最大110m×198mの無柱大空間展示ホールと、外周に大小50を超える会議室を有する、延べ面積約29万m²のタイ最大規模の国際会議場です。

工期短縮と省人化をめざし、展示ホールの大屋根鉄骨はスライド工法で設置、大屋根工事と同時に下部地下工事を並行施工しました。

2022年11月にタイで開幕されたアジア太平洋経済協力会議(APEC 2022)の会場に選定されました。

中央最上階に位置する展示ホール。110m×198mの無柱大空間を有する

【土木プロジェクト】
カンボジア国道5号線改修工事(スレアマアム-バッタンバン間及びシソポン-ポイペト間)(カンボジア)

全工事区間366kmのうち、大林組は中央区間のプルサット州からバッタンバン州にまたがる47kmを担当

カンボジアの主要幹線(アジアハイウェイ1号線)であるカンボジア国道5号線の既存道路改修および拡幅工事を行いました。全工事区間366kmのうち、大林組は中央区間のプルサット州からバッタンバン州にまたがる47kmを担当しました。

200万m3を超える道路土工に加え、橋梁、路盤、舗装などの付帯工事一式を含む大規模工事を実施。国道交通の維持のため、全線う回路を整備し、第三者への安全確保や近隣住民への環境対策に十分配慮しながら、国道の4車線化を実現しました。

現地スタッフにOJT形式での職場内訓練を行うことで技術力の向上を図り、高品質の道路を、予定より1ヵ月早く開通させました。

また、洪水や新型コロナウイルス感染拡大の影響もありましたが、工期内に安全に工事を完了させ、輸送能力の増強と物流の円滑化に貢献しています。

これからも大林組は、さまざまな建造物や社会インフラの建設を通じて、世界各国・地域の社会と人々の生活の向上に貢献してまいります。