環境省認定の自然共生サイト「技術研究所の雑木林」でキンランの観察会を実施

サステナビリティ

大林組技術研究所内で咲くキンラン
雑木林内で黄金色の花を付けるキンランは、環境省の絶滅危惧II類に指定されています

2024年4月26日、大林組技術研究所(東京都清瀬市)の敷地内にある雑木林で自然保護団体「清瀬の自然を守る会」の会員を招いてキンランの観察会を行いました。2009年から開始したこの観察会は、コロナ禍による中止を経て久しぶりの開催となります。

1965年の大林組技術研究所開所以前から残るこの雑木林は、貴重な武蔵野の原風景です。大林組技術研究所では、生物多様性の保全を目的として、キンランやギンラン、ササバギンランなどが咲く雑木林のモニタリングと管理を継続的に行っています。2023年10月には、生物多様性の保全が図られている区域として、環境省の「自然共生サイト」にも認定されました。

観察会では、大林組の研究員がガイド役として雑木林の植物の生育状況を説明しながら、開花中のキンラン、ギンラン、ササバギンランを観察しました。

  • オレンジ色のサイトウエアに身を包んだ大林組社員の引率のもと、雑木林内を観察する人々

    約1時間かけて雑木林を観察。コロナ前の観察会で見たサイハイランをまた見ることができてうれしいという感想も寄せられました

  • 大林組の技術研究所内に咲くサイハイラン

    雑木林内で咲く、ラン科の貴重種サイハイラン(2024年5月撮影)

観察後、キンランの特徴や、1998年から26年間続けているキンランの調査結果、地域の在来種を育成する「草地のビオトープ」などについて、スライドを用いて紹介しました。

  • スライド投影したキンランの資料について説明する、オレンジ色のサイトウエアを着た大林組社員

    キンランの受粉や繁殖の流れなどについて説明

  • 大林組技術研究所の雑木林内のキンラン個体数の推移。1998年は233個だったのに対し、2023年は634個

    1998年に開始したキンランの個体数の調査結果。26年間かけて3倍近くまで増加

大林組技術研究所内のビオトープを紹介するとともに、在来の野草が生育している雑木林や草地の管理についてディスカッションを実施

大林組は、生態系の調査や保全・創出技術の開発、社会とのコミュニケーションなどを積極的に進め、豊かな暮らしを未来へと引き継げるよう努めてまいります。