山岳トンネルの壁面形状追随型長尺防水シート自動展張システム

長尺スラックシート®システム

トンネル壁面の凹凸を考慮し、高品質な施工を実現します

壁面形状追随型長尺防水シート自動展張システム「長尺スラックシートシステム」とは?

山岳トンネル工事では、完成後の周辺地下水の円滑な排水、覆工面への漏水防止、覆工と地山の縁切り(アイソレーション効果(※1))によるひび割れ抑制などを目的として、覆工打設前の吹付けコンクリート面に防水シートを張り付けます。
従来の防水シート張り付け作業は、幅約2mの防水シートを1枚1枚人力で押し付けて釘打ち機で固定し、隣り合う防水シート同士を全周溶着するなど、多大な労力を要していました。また、吹付けコンクリート面の凹凸に対して余裕のない状態で防水シートを固定すると空隙の発生や破損の恐れがあるため、品質を確保するには適度な余裕を持たせる熟練技術が必要でした。
本システムでは、幅10.5mの長尺シートを採用するとともに、適度な余裕を特殊な装置で確保するため、防水シート張り付け作業の生産性向上と省人化を実現し、施工品質も確保します。

  • ※1 アイソレーション効果
    覆工コンクリートと吹付けコンクリート面に防水シートなどを挟み、互いを付着させず縁切りすることで覆工コンクリートのひび割れ発生を防止する効果
壁面形状追随型長尺防水シート自動展張システム

お客様のメリット

長尺スラックシートの採用により防水品質の確保と作業時間を短縮

  • 全幅10.5mの長尺防水シートの採用で、現場溶着作業が従来の5分の1で済むため作業時間を短縮するとともに、防水に関わる品質を確保します。

防水シート展張作業の自動化で生産性が向上します

  • 蛇腹折りにしてロール状に巻いた長尺防水シートをトンネル周面方向に引き上げ、釘打ち機で固定しながら作業台車を前進させることで、折りたたまれた防水シートを広げ、バルーンで壁面に押し付けることで自動展張します。防水シート展張作業の自動化と長尺防水シートの採用により、生産性が40~50%向上します。
(左)蛇腹折りした長尺防水シートロール (右)ロール状防水シート引き上げ状況
バルーンを膨らませた状態
バルーンを膨らませた状態
壁面形状追随型長尺防水シート自動展張システム
壁面形状追随型長尺防水シート自動展張システム
長尺防水シート展張・固定手順
長尺防水シート展張・固定手順

壁面の凹凸への防水シートの追随性が向上することにより品質を確保します

  • 作業台車上に仮置きした防水シートを特殊な引き込み装置で計画的に緩みを持たせることで、熟練工が張り付ける場合と同様の適切な余裕を形成します。また、吹付けコンクリート面の凹凸に追随して防水シートを張り付けられるため、高い品質を確保します。
引き込み装置の全体図および拡大図
引き込み装置の全体図および拡大図

【その他】

  • NETIS登録番号:HK-220011-A

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