ダム自動化技術
タワークレーンを用いたコンクリート自動運搬システム
熟練オペレーターの操作を再現し生産性と安全性を向上
タワークレーンを用いたコンクリート自動運搬システムとは?
コンクリートダムの建設工事において、バッチャープラントから堤体打設箇所への大量のコンクリートの運搬は工事全体の進捗に大きく影響する重要な作業です。タワークレーンでのコンクリート運搬作業は一度に運搬するコンクリートとバケットの総重量が20t近くになり、安全に運搬をするために荷の振れを最小限に抑えるオペレーターの熟練技術が必要です。しかし、長時間にわたる繰り返しの運搬作業は、オペレーターに大きな負荷がかかることに加え、熟練技術を有したクレーンオペレーターが不足しています。このため、コンクリートダム建設工事では安全性の確保のため、熟練オペレーターに替わる自動化が求められています。
タワークレーンを用いたコンクリート自動運搬システムは、国内最大級のタワークレーン(最大作業半径86m、定格荷重25tのつり上げ能力)を用いて、熟練オペレーターの操作を記憶し再現できる、コンクリート自動運搬システムです。
お客様のメリット
熟練オペレーターによる最適な運搬を再現
- あらかじめ記憶した操作を再生するティーチングプレイバック方式を採用しており、熟練オペレーターによる荷の振れを最小限に抑えた効率的な運搬を記憶させることで、その動作を繰り返し再現できます。そのため、経験の浅いオペレーターが搭乗しても熟練の技能を再現した最適な運搬を繰り返し行えます。
- 将来的には複数台のクレーンにおいて本システムを運用し、稼働状況を一人のオペレーターが監視・管理を行うことで省人化を図り、生産性の向上を推進することが可能となります。
オペレーターが操作作業から解放され安全性が向上
- 単調な繰り返し運搬をシステムに任せることで、オペレーターはクレーンの操作から解放され、監視作業に集中することができます。
- オペレーターの作業負荷を軽減するとともに、より安全に運搬作業を進めることが可能です。
クレーンの接近を検知し自動で停止
- GNSS(全地球測位システム)などによりクレーンの先端の位置をリアルタイムに認識しており、他のクレーンとの接近を検知することができます。接近を検知した場合は、オペレーターへアラートを発すると同時に自動で停止します。