感染症対応病棟「パンデミック®エマージェンシーセンター」の第1号が完成

建築事業

2020年12月20日、大林組が開発した感染症対応病棟「パンデミックエマージェンシーセンター(PEC)」シリーズを初適用した病棟が、愛知県一宮市にある一宮西病院の敷地内に完成しました。

PECは、2008年に新型インフルエンザが流行したことに伴う医療病床の不足に対応するため開発した「新型インフルエンザ対応緊急病棟」です。2020年の夏に新型コロナウイルス感染症対応病棟として新たなタイプを追加し、シリーズ化しました。中でも「PEC Ⅱ」や「PEC/ICU」は、新型コロナウイルス感染拡大防止と医療スタッフの安全・安心な医療環境の実現という社会の要請に応えるために開発された技術です。発注者の要望や敷地の形状に合わせることができるフレキシブルさと、発注から数週間で設置が可能なスピードを兼ね備えた仕様となっています。

今回工事を行った一宮西病院は、1日1000名以上の外来患者、月間1500名以上の入院患者および600件以上の救急搬送を受け入れている地域の救急・急性期医療を担う総合病院です。患者に不安を与えず安全・安心な環境で医療を提供するため、敷地内に既存棟とは異なる独立病棟として建設しました。

独立病棟は、HCU(高度治療室)や病室、CT検査室など用途ごとにプレハブを設置して渡り廊下でつなぎ合わせることで、動線を確保しつつ敷地を無駄なく活用しています。新型コロナウイルスが猛威を振るう中、地域医療を支える病院として地域に貢献したいとの発注者の意向を受け、複数のPECシリーズを組み合わせたプランを約1週間で提案。施工期間は約10週間(付帯工事含む)での完成を実現しました。

廊下
スタッフステーション
病室
外観

大林組は今後も建設で培った知見とノウハウを活用し、安全・安心な社会づくりに貢献するとともに、SDGsの掲げる持続可能な社会の実現に努めてまいります。

物件概要

工事名称 一宮西病院 感染症対策臨時病棟建設工事
場所 愛知県一宮市
発注 社会医療法人杏嶺会
工事概要 新型コロナ対応臨時仮設病棟(一般病棟・HCU棟・発熱外来棟)
HCU:4床、病室:21床 ほか診察室、CT検査室、処置室など
工期 2020年10月22日~2020年12月20日
設計施工 大林組