ドイツ・ICONIC AWARDS 2025で4作品が受賞
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サステナビリティ
大林組が設計施工したイノゲート大阪、GLION ARENA KOBE、ヤマハ本社22号館、横浜シンフォステージが、「ICONIC AWARDS 2025」を受賞しました。
ICONIC AWARDSは、ドイツデザイン評議会が主催する国際的なデザイン賞で、建築を取り巻くすべてのデザインを包括的に評価するものです。建築、インテリア、プロダクト、コミュニケーション、コンセプトの5つの部門ごとに受賞作品が選出され、優秀な作品から順に「Best of Best」「Winner」「Selection」が授与されます。今回、建築部門(Innovative Architecture)で、4作品がWinnerを受賞しました。
Innovative Architecture - Winner
イノゲート大阪
イノゲート大阪は、JR大阪駅の新たな改札口(西口)から直結する大阪ステーションシティの駅ビルとして2024年に誕生しました。大阪駅の玄関口と回遊拠点の役割を担っています。
鉄道高架橋の一部を撤去して生まれた線路沿いの東西約160mの細長い敷地のポテンシャルと設計施工における技術的課題を読み解き、超薄型超高層ビルを実現しました。
緑豊かなグラングリーン大阪を望む敷地北側は、テナントスペースと眺望を最大化するためガラスファサードを配し、南向きの線路側は日射負荷、騒音対策のためガラスシャフトのコアを集約しました。
1階エリアは、南北の恒久的な空地を奥行きの浅い室内空間に取り込み、敷地周辺の自然景観を享受しています。また、街への回遊性を高め、低層の飲食フロアによるにぎわいを視覚的に新しい街に発信しています。


Innovative Architecture - Winner
GLION ARENA KOBE

GLION ARENA KOBE(ジーライオンアリーナ神戸)は、兵庫県神戸市の国際貿易港として栄えたウォーターフロントに誕生した次世代アリーナです。瀬戸内海と六甲山地に向かって広がる印象的なV字型のシルエットにより、エリアのランドマークとしてにぎわいの拠点となっています。
南北に細長く、海に囲まれた突堤という特殊な敷地に位置する本アリーナは、馬蹄(ばてい)型のスタンド形状にすることで、約1万人の座席を確保するとともに、客席全体がコートやステージに近く、他にない熱狂と臨場感あふれる環境を実現しました。

Innovative Architecture - Winner
ヤマハ本社22号館

静岡県浜松市に位置し、世界的に有名な楽器メーカーであるヤマハの地上12階建てのグローバル本社オフィス棟です。
エントランスホールには2層吹き抜けの開放的な空間が広がり、ヤマハ最高峰のコンサートグランドピアノ「CFX」が展示されています。環境性能面では、太陽光パネルやダブルスキン、太陽光自動追尾ブラインドなど環境に配慮した技術を積極的に採用しました。
このオフィス棟は、本社機能の中枢を担う部門に所属する約1,000人が集まる拠点となっています。大きく跳ね出した低層部のボリュームは、ワンルームのカフェテリアになっており、打ち合わせやワークプレイス、休憩スペースとしても利用可能です。このレベルで他棟と連結させることで、他部門との効率的なネットワークを促進します。
多様な人材の融合によってイノベーションの誘発を促進することで、新たな価値創造が迅速かつ効果的に行われることを目指しています。

Innovative Architecture - Winner
横浜シンフォステージ

神奈川県・横浜みなとみらいエリアに完成した、オフィス・商業施設・ホテル・店舗などで構成された大規模複合施設です。ウエストタワー、イーストタワーの2棟から構成されています。建物の完成とともに、分断されていた横浜駅とみなとみらい駅間の歩行者動線をつなぎ、新たな人の流れを創出。同時に、立体的に積層させた広場とさまざまな用途のにぎわい施設を連結することで、みなとみらいエリアをさらに活性化することを目指しました。
また、大林組技術研究所と連携し、独自の設計手法を採用しています。広場では、日射や風、歩行者動線などのシミュレーションを行い、オフィスでは、空調や照明効率を最適化するなど、それぞれの場と用途に最適となる自然環境を有効活用しながら、快適な空間を創出しました。

大林組はこれからも、心地よさや豊かさをもたらす優れたデザインの建築物を提供し、より良い社会の実現に貢献してまいります。