シールド自動化システム「OGENTS®」構成技術の実証を完了
各作業の自動化技術を連携し、シールド工事の省人化と施工管理の高度化を目指す
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プレスリリース
株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:佐藤俊美)は、シールド工事(※1)全体の自動化を目指して開発を進めるシールド自動化システム「OGENTS(Obayashi Intelligent Shield)」について、先行して開発を進めた坑内自動測量システム「OGENTS/SURVEY」、シールド自動運転システム「OGENTS/DRIVE」に続き、「掘削土砂搬出」「裏込め注入」「シールド設備」「セグメント(※2)組立」の自動化技術の開発を進め、「OGENTS」を構成する6つの技術について、現場での個別実証を完了しました。
開発の背景
シールド工事では、シールド運転やセグメント組立などの各作業において、経験や技術に基づく判断が求められます。一方で、建設業では技能労働者の不足や熟練技術の継承が課題となっており、今後も従来と同等の施工品質を安定的に維持するためには、省力化・省人化を図る自動化技術が必要とされています。
大林組は、シールド工事全体の自動化に向けて、工事を構成する各作業の自動化技術を開発してきました。個々の作業を自動化するだけでは十分な省人効果は得られないことから、各作業の自動化技術を連携・統合して機能させることで工事全体の省力化・省人化を図るシールド自動化システム「OGENTS」を構築し、実証を進めてきました。
本システムの構成、特長
「OGENTS」は、シールド工事の「シールド自動測量」「シールド自動運転」「掘削土砂自動搬出」「裏込め自動注入」「シールド設備自動化」「セグメント自動組立」の6つの構成技術で成り立つシールド自動化システムです。各構成技術から得られる施工データや設備の稼働情報を活用し、掘進管理や施工管理に必要な確認・判断を支援することで、作業の省力化と施工管理の精度向上を図ります。
各構成技術には、AI、機械学習、先進的なセンサー技術などを用いています。従来はオペレーターや作業員が各種データを確認し、経験に基づいて判断していた作業について、自動で一定の技術的判断を行うことができ、判断基準のばらつきを抑え、安定した掘進を実現します。
実証から得られた結果
2021年3月から、国内10カ所のシールド工事現場で、工事条件などに応じてOGENTSを構成する6つの技術の実証を進めてきました。各実証では、シールド自動測量、シールド自動運転、セグメント自動組立などの技術について、現場での運用性や施工品質の確保、省人化への有効性を確認しました。
具体的には、シールド自動測量では測量精度を確保しながら従来2人で行っていた測量作業を1人で実施できること、シールド自動運転ではトンネル線形精度を確保しながらオペレーターの作業負担を軽減できること、セグメント自動組立では危険な切羽での作業を回避し、オペレーター1人で高精度な組み立てが可能になることを確認しました。
また、各実証で得られた結果を基に試算したところ、6つの構成技術をシールド工事全体に適用した場合、従来の施工体制と比べて40~50%程度の省人化が見込まれることが分かりました。
各技術の適用により、切羽の安定による地盤変状の抑制、トンネル線形の保持、セグメントの損傷リスク低減など、施工品質の安定化と施工管理の高度化への有効性を確認しました。
今後の展望
大林組は2027年12月までに、OGENTSを構成する全ての技術を一つの現場に実装し、シールド工事全体の自動化に向けた統合実証を行います。
統合実証では、各技術を連携させた場合の省人化効果や施工管理上の有効性を検証するとともに、実工事への適用に向けた運用方法を確認します。検証結果を踏まえて各構成技術の精度向上と連携強化を図りながら、工事条件に応じた部分的な活用も含めて適用範囲を拡大します。これにより、シールド工事の省力化・省人化と施工管理の高度化を実現します。
今後も大林組は建設現場の省力化・省人化に資する技術開発を推進し、施工の安全性と品質の向上を通じて、持続可能な社会インフラの整備に貢献していきます。
- ※1 シールド工事
円筒形の掘削機で地中を掘り進めながら、セグメントと呼ばれる部材を組み立ててトンネルを構築する工法 - ※2 セグメント
シールドトンネルの壁となる円弧状の部材。掘削後に組み立てることでトンネルを支える
以上
この件に関するお問い合わせ先
大林組コーポレート・コミュニケーション室広報課
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