海上基礎

スカートサクション®

洋上風力建設に向けた環境に優しく、高性能な基礎です

スカートサクションとは?

基礎頂版から下方に伸びた円筒形の壁(スカート)を海底地盤中に貫入して、洋上風車の安定性を確保する構造体です。
スカートの貫入は、自重とサクションを有効に活用します。サクションとは、スカートと海底地盤面で囲まれた密閉空間の水をポンプで排水し、水圧の低減によって得られる荷重です。

スカートサクションを適用した洋上風車の事例
スカートサクションを適用した洋上風車の事例

お客様のメリット

海洋自然環境に与える影響を最小限に抑えます

  • スカートは必要な深さまで貫入させるため、軟弱な表層地盤でも改良や浚渫(しゅんせつ)は不要です。
  • スカートサクションの貫入に用いるのはポンプと海水だけで、騒音を伴う打撃や振動がありません。
  • 構造体はフルプレキャスト部材として陸上での製作を可能とし、現地の海上作業を削減できます。

従来の基礎と比べ、約3倍の引き抜き抵抗力があります

  • 根入れし、密閉された基礎では、急激な引き抜き荷重に抵抗する受働サクション(引き抜き抵抗)が生じるとともに、地盤の受働抵抗が生じます。
  • 受働サクションは暴風時や荒天下においても発生し、自重と摩擦抵抗で抵抗する通常の基礎(着底式)に対して約3倍、自重だけで抵抗するアンカー(浮体式)に対して約5~8倍の引き抜き抵抗があります。

大型の杭打ち機を使わないため、着床式洋上風車の基礎工事のコストを大幅に縮減します

  • 着床式であるモノパイルやジャケットの杭を打設する際に用いる大型の機械が不要となるため、基礎工事のコストを約20%縮減し、工期を約40%短縮できます。

浮体式洋上風車のコストを縮減します

  • TLP(テンション・レグ・プラットホーム)型に適用の場合、従来のコンクリート製の重力式アンカーに比べて使用材料が減り洋上風車本体のコストを約20%縮減、基礎工事コストも約30%縮減でき、かつ工期を従来の半分に短縮できます。
貫入時
貫入時
引き抜き荷重作用時
引き抜き荷重作用時

【実績・適用例】

  • 関空Ⅱ期岬町積出桟橋先端防衝工

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