藤田医科大学 岡崎医療センター

患者に寄り添い、地域に愛される病院

市と大学病院の連携により地域救急医療体制の課題を解決

岡崎市南部では従前、多くの救急患者が市外の救急病院に搬送されているという課題を抱えており、その解決が求められていました。課題を解決すべく、藤田医科大学と市が連携し、医療圏における新たな地域救急医療拠点をめざし、構想がスタートしました。地域住民が安心して暮らしていける地域医療体制をめざして、24時間365日運用の2次救急機能を備え、かつ大学病院と同等レベルの医療を提供する病院が実現しました。

患者とスタッフ双方の利便性に徹底配慮した施設計画

新病院は、患者とスタッフ双方に配慮した院内動線となっています。1階に外来エリアのすべてを集約したことで、外来の患者は基本階移動をする必要がありません。また1階エントランスホールには中央に大きな光庭を配置し、光・緑といった自然の要素を取り入れ、季節や時間を感じさせることで患者の快適性に配慮しました。またこの光庭は外来エリアの天井に仕込まれたライン状の間接照明と合わせて患者が常に自分の居場所を確認・把握できる"目印"としての役割も果たしています。

病棟は各病室とスタッフの距離を縮め、患者にとっての"看守られ感"による安心とスタッフにとっての"看守りやすさ"による効率性を両立させた計画としています。病棟スタッフエリアには明るく開放的なカンファレンスエリアを設け、会議や勉強会のほかにも一息つける休憩スペースとしても活用できます。

開院直前に新型コロナ感染者・濃厚接触者の受け入れ

2020年2月、開院を控えた岡崎医療センターはクルーズ船で発生した新型コロナウイルスクラスターの対応として、感染者(無症状)および濃厚接触者の受け入れを決定しました。開院前にも関わらず、全国に先駆けて受け入れを決断し、表明の2日後には入所を開始した迅速な対応により、全国に同センターの名前が知れ渡ることになりました。受け入れ後もスタッフの感染対策を徹底し、二次感染者を出すことなく全員退所させたことで、高い評価を得ています。

■計画概要

病床数400床、延べ床面積3万7,673m²(病院本体)、鉄骨造(免震構造)、地上8階建て
所在地:愛知県岡崎市

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