赤外線カメラを用いた車両管理システムを開発

確実な車両の誘導と省人化を実現します

プレスリリース

株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:蓮輪賢治)は、赤外線カメラの映像から車両ナンバープレートを認識する技術を応用した車両管理システムを開発し、ダム情報化施工技術「ODICT™」に集約された主要な技術の一つとして、独立行政法人水資源機構(本社:埼玉県さいたま市、理事長:金尾健司)発注の川上ダム本体建設工事(三重県伊賀市)(以下、本工事)にて実用化しました。

車両管理システム 概念図

コンクリートダムの建設では、コンクリートの材料となる骨材を大量に使用します。本工事では、経済性や周辺環境へ与える影響を考慮し、原石山を設けて採取、製造するのではなく、骨材の全量を施工現場周辺の砕石工場から搬入(12種類の砕石などを160台/日程度の車両が約2年にわたり運搬)する計画です。そのため、工事の進捗に合わせて搬入する骨材の種類や数量が日々変化するとともに、場内の運搬先も一台一台異なることから、誤認によるヒューマンエラーを解消し、確実な車両誘導を行うには多大な労力が必要となることが想定されました。

そこで大林組は、複雑な車両誘導を省人化できる車両管理システムを開発しました。本システムは、赤外線カメラの前を車両が通過すると、画像データから読み取ったナンバープレートと、事前に入力したデータをひも付けることで「車両ナンバー・積荷材料」をカメラ上部に設置された掲示板に瞬時に表示します。加えて、運搬先の受け入れ設備に設置した掲示板のサインも連動して点滅するため、運転手は行き先を確認することができます。そのため、誘導員によるヒューマンエラーを解消できるだけでなく、車両の一時停止が不要となることで車両運行の効率化が図れます。

本工事では、誘導員を配置せずにシステムのみで車両管理を実施しており、10日間で約1,700台の車両をすべて認識し、正しく誘導していることを確認しています。

大林組では、この車両管理システムを多くの運搬作業を要するさまざまな工種の工事現場に適用することで、省人化や生産性の向上に努めてまいります。

以上

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大林組 コーポレート・コミュニケーション室 広報第一課
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