バングラデシュ3橋プロジェクトがJAPANコンストラクション国際賞を受賞

サステナビリティ

4車線の既存橋(左)に並んで新たに4車線の第2橋(右)が加わり8車線となったカチプール橋

国土交通省が主催する「第6回JAPANコンストラクション国際賞(国土交通大臣表彰)」の建設プロジェクト部門において、大林組などがバングラデシュで手がけた「カチプール・メグナ・グムティ新橋建設及び既存橋改修工事」が受賞しました。

JAPANコンストラクション国際賞は、日本の優れた技術力やプロジェクト管理能力などを通じて、質の高いインフラを実現した海外プロジェクトを表彰するものです。海外における日本の建設業の競争力向上と海外進出の支援を目的に2017年度に創設されました。

バングラデシュ3橋プロジェクトは、首都ダッカと第2の首都チッタゴンを結ぶ国道1号線上に位置するカチプール橋、メグナ橋、グムティ橋を改修するとともに、既存橋に並行する第2橋を新設するものです。

河川の増水に伴う洗堀(せんくつ)(※1)対策や橋梁の耐震性、安全性の向上、急増する交通需要への対応を図り、バングラデシュ経済全体の活性化に寄与するものです。

今回の工事では、橋脚下部工に、新旧の基礎を鋼管矢板で一体化する工法を採用しました。また、新橋の上部工には鋼細幅箱桁や合成床版、送り出し工法を用いて現場での作業をできるだけ減らし、工期短縮を実現。床版の耐久性が向上したことで将来に必要な維持管理費の低減にもつながりました。

今回の受賞では、鋼管矢板井筒基礎や鋼細幅箱桁および合成床版の採用など多くの日本の建設技術の導入・移転を実現したこと、粉じん、騒音、水質汚濁への対策や生態系および環境への配慮がなされていたこと、日本と同レベルの安全基準の採用により、作業員および周辺住民の安全対策を実施したことが高く評価されました。

  • ※1 洗堀
    海岸、河岸の土砂が波、流水、風雨によって削り取られること
表彰式では斉藤鉄夫国土交通大臣(左)から大林組執行役員 杉山和久(右)が表彰状を授与されました
新橋と既存橋を一体化した鋼管矢板井筒基礎

大林組は、これからも国内で培ってきた建設技術やノウハウを海外でのインフラ整備に活かし、安全で安心して暮らせる社会の実現に貢献していきます。

メグナ橋
グムティ橋
プロジェクト名称 カチプール・メグナ・グムティ新橋建設及び既存橋改修工事
施工場所 バングラデシュ人民共和国ダッカ市郊外
発注者 バングラデシュ人民共和国 道路交通・橋梁省 道路局国道部
設計者 オリエンタルコンサルタンツグローバル、日本構造橋梁研究所、片平エンジニアリングインターナショナル、大日本コンサルタント、SMECインターナショナル
施工者 大林組、清水建設、JFEエンジニアリング、IHIインフラシステム(共同企業体)