大阪 中之島・淀屋橋において、第二弾となるスマートシティサービスの実証実験を実施

その他

大林組は、スマートシティへの取り組みとして、独自のウェルビーイング指標に基づき、都市のデータを収集・分析・発信する「エリアデータプラットフォーム事業」、大林組独自のスマートシティサービスを開発する「サービス事業」および、これらを用いながらスマートシティを運営する「エリアマネジメント事業」の3つに取り組んでいます。

「サービス事業」では、収集・分析した特定エリアのデータを基にエリア内生活者や施設所有者、サービス事業者、企業などの課題解決につながるサービス開発に取り組んでおり、その一環として、ウェルビーイングをテーマに掲げ、オフィスワーカーと周辺サービス・遊休スペースを対象に、需要者と供給者を結ぶマッチングプラットフォームを構築しています。

このたび、2022年度に大阪 中之島エリアで実施した実証実験からエリアと期間を拡大のうえ、マッチングプラットフォームを活用した第二弾となる実証実験を実施し、オフィスワーカーの出社動機創出やサービス事業者の認知拡大への有用性を確認しました。

実証実験の概要

今回の実証実験では、オフィスワーカーの出社動機の創出、ならびにオフィス周辺エリアへの愛着醸成を目的として、大阪 中之島・淀屋橋エリア内6棟のオフィスワーカー約1万5千人を対象にスマートシティサービスの受容性について検証しました。

  • マッチングプラットフォームとして、オフィスワーカーのニーズに基づいて遊休スペースの活用方法(体験できるサービス内容)を決められる専用ウェブサイト「みんまち -みんなで決める街のお店-」(※1)を活用

専用ウェブサイト「みんまち -みんなで決める街のお店-」には、以下の機能を実装しています。

  • サービスコンテンツの閲覧・予約・決済機能
  • 大林組独自のウェルビーイング指標に基づくウェルビーイング診断(※2)
  • 診断されたウェルビーイングタイプに応じたサービスコンテンツのレコメンド(※3)
  • サービス提供者による予約管理

一部のサービスについては、デリバリー事業者である株式会社エニキャリと連携し、サービスメニューのラインナップを拡大しました。また、オフィスビルのみならずエリア全域に終業後の体験を拡張するため、移動サービス「スマートシャトル」を展開する株式会社NearMe、大阪の飲食店を中心としたチャリティイベント「サンタバル」を運営する一般社団法人OSAKA あかるクラブとも連携し、イベント開催エリアまでの相乗りタクシーサービスやチャリティイベントも、専用ウェブサイト「みんまち -みんなで決める街のお店-」に提供サービスとして掲載しました。

実施時期 2023年10月2日~12月4日
サービス提供場所 大阪 中之島・淀屋橋を中心としたエリアに位置するビル6棟
※一部サービスは大阪市内各所で提供
対象者 上記ビルに入居するオフィスワーカー約1万5千人
※一部サービスは上記ビル以外も対象
連携先
  • 施設所有者5社
  • 株式会社エニキャリ、株式会社NearMe、一般社団法人OSAKA あかるクラブを含めたサービス事業者約40社 他
サービスカテゴリー グルメ、フィットネス、リラクゼーション、ビューティー・アパレル、カルチャー、モビリティなど

【提供サービスの一例】

  • グルメサービス(ランチボックス)

  • ビューティーサービス(ネイルケア)

  • カルチャー(フラワーアレンジメント)

  • フィットネス(アクティブストレッチ)

実証実験の成果

専用ウェブサイト「みんまち -みんなで決める街のお店-」から取得した利用ログ、アンケート回答、インタビュー結果などに基づいた分析を行い、スマートシティサービスの展開に係る以下の成果を得ました。

  • オフィスワーカーの満足度向上だけでなく、部門、組織、ビルの垣根を越えたコミュニケーション機会の獲得、業務中の生産性向上、出社動機の創出への有用性を確認
  • ウェルビーイング指標に基づいたデータの収集・分析を行い、ウェルビーイングタイプおよびワークエンゲージメントタイプ(※4)に応じたサービス利用傾向と体験シナリオを把握
  • エリア内の移動傾向の分析を通じ、エリア内のエンゲージメント醸成に向けた体験シナリオを把握
  • サービス事業者からオフィスワーカーへの認知拡大、実店舗への送客(新規顧客獲得)の有用性を確認

今後の展開

今回実証実験の結果を踏まえ、徒歩圏を基本フレームとしたエリア単位でのサービス展開を進めるとともに、連携先へのエリアの課題解決に関するフィードバックをさらに拡充していきます。

大林組は、今後もエリアごとの特性と課題に合わせたスペースとサービスのマッチングを通じ、オフィスワーカーを中心とした生活者のウェルビーイング向上に関心を持つ建物所有者・サービス提供者・企業との連携のもと、皆様のウェルビーイングの実現をめざしてまいります。

  • ※1 大林組が開発を進めるアプリ「みんまち」に含まれるサービス
  • ※2 大林組にて開発し、慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室 宮田裕章教授とともに特許出願中の20因子のウェルビーイング指標を基にアンケートを行い、利用者のウェルビーイングタイプを5つに分類する診断
  • ※3 サービス事業者の情報や提供されるサービスの情報に対して自然言語処理を行うことでウェルビーイング傾向を分析し、サービスコンテンツがおすすめされる仕組み
  • ※4 働き方に関するアンケート調査から導出した大林組独自の指標をもとに、人それぞれ異なるワークエンゲージメントの捉え方に対して、クラスター分析を行い、4つのタイプに分類したもの

お問い合わせ先

従業員に対する福利厚生をご検討中の方、ビル入居者の満足度を高めたい方、オフィスワーカーに対するサービスを提供できる方はお気軽にお問い合わせください。

大林組 営業総本部スマートシティ推進室
TEL: 06-6530-0081