(仮称)青山大林ビル新築工事へ最新技術を多数採用

表参道エリアの新たなランドマークをめざします

プレスリリース

株式会社大林組
大林不動産株式会社

株式会社大林組(本社:東京都港区 社長:白石達)と子会社の大林不動産株式会社(本社:東京都千代田区 社長:上岡創)は、港区北青山3丁目に所有する青山大林ビルについて、2011年4月から建て替え工事を進めています。大林組の最新技術を多数採用したビルが、2013年3月の竣工に向け順調に進捗しています。

旧青山大林ビルは、丹下健三氏の設計による“ハナエ・モリビル”の愛称で、表参道エリアのランドマークとして長年にわたり親しまれてまいりましたが、経年劣化や時代の変遷による設備の老朽化も著しく、建て替える運びとなりました。

新たな青山大林ビルは、地下2階地上9階、延べ面積 約1万4,000m²の建物で、業務施設と商業施設を備えた複合ビルとなる計画で、表参道エリア全体の活性化に寄与する新たなランドマークとして2013年3月に竣工の予定です。

青山大林ビルの特徴は以下のとおりです。

  1. デザイン

    建物外観は、旧青山大林ビルが丹下健三氏の設計であることから、丹下都市建築設計との共同デザインです。表参道のケヤキ並木や近隣建物との調和に配慮し、新たな景観の創出をめざします。


  2. 歩行者の利便性・安全性

    地下2階にて東京メトロ表参道駅と接続し、地上へのバリアフリー動線となるエレベーターを併設すると共に、敷地西側区道沿いの歩道を拡幅整備するなど、歩行者の安全性に配慮した計画とします。


  3. 大林組の最新技術

    青山大林ビルに採用した主要技術は次のとおりです。
    (1)震度6強の地震による揺れを20%~30%低減し躯体を損傷させない耐震性と、自由度の 高い室内レイアウトの両立を可能とする制振システム「フラマスダンパーシステム」
    (2)CO2を最大80%削減する低炭素型のコンクリート「クリーンクリート」
    (3)ランニングコストを55%低減する「エコルミLED」と、柔軟なオフィスレイアウトを可能とする コンパクト型空調機「スキットエア」を併設した次世代グリッド天井システム

    ※採用技術の詳細
    (1)「フラマスダンパーシステム」
    ダブルスキン、PCフレーム、太陽電池パネル、緑化パネルなどの建物外装材を制振装置 のマス(おもり)として利用することで、耐震性と環境性を兼ね備えた「環境融合型ファサー ド」をつくる画期的な新技術です。 制振ゴムにより建物構造体と連結されたファサード全体が制振システムとして機能するこ とで、建物は震度6強の地震でも構造体が損傷しない耐震性を確保できるだけでなく、 通常建物内部に設置される制振装置が不要となり、平面計画に自由度を与えることができ ます。 青山大林ビルでは、「フラマスダンパーシステム」を東西面と南面に適用する予定です。具 体的には、東西面ではダブルスキン・カーテンウォールとして、ダブルスキン効果による 建物空調負荷の大幅な低減を図ります。また、南面では緑化パネルや太陽光発電パネル などの環境装置を取り付け、高い環境性能を有するファサードとする予定です。
    (2)「クリーンクリート」
    セメントの使用量を減らし、副産物である混和材を使用することで、排出されるCO2を通常 のコンクリートと比較して最大で80%削減します。また、コンクリート硬化時の発熱が小さく、ひび割れが大幅に低減されるため、基礎などの大きな断面に適したコンクリートでもあります。青山大林ビルでは、躯体に適用する予定です。
    (3)次世代グリッド天井システム
    エコルミLED」 従来のコンパクト蛍光ランプ(FHP45W)2灯用の従来品と比較して55%(当社高効率照明器具エコルミと比較した場合43%)の省エネ性を実現し、照明に関わるランニングコストを大幅に低減できます。
    スキットエア
    スキットエアは600角グリッド天井にすっきりと収まるよう設計された天井直付型空調機で、天井隠蔽型空調機よりもメンテナンスが容易で、オフィスレイアウトの変更にも柔軟に対応が可能です。


  4. 事業継続を72時間可能とするトップクラスのサービス提供

    災害発生による電気・水道などのインフラ途絶時でも、72時間にわたり建物の基本的な機能を維持できる計画とします。

    ※事業継続サービスの詳細
    (1)電源供給に関しては、敷地内に設置したオイルタンクから屋上に設置した定格出力
    750kVAの非常用発電機に燃料を供給することで、72時間の電気を安定的に使用することが可能です。発電された電気は共用部のエレベーターや照明に利用するだけでなく、各テナントにも供給し照明(通常時の40%程度)やパソコンなどの電源として利用可能な計画としています。テナント用の発電機スペースについても200kVA用を2台分確保しています。
    (2)トイレは、非常時においても各階2ブース(男女各1ブース)のトイレを使用することが可能な計画としています。
    (3)空調設備については、非常用発電機より供給される電源により、換気装置を稼動させます。さらに、オフィス部分の外装には手動型の自然換気装置も設置しており、万が一の換気装置停止時においても自然換気が可能な計画です。


  5. 災害時の地域貢献

    災害時の地域における帰宅困難者に対して共用部分を開放することで100名程度受け入れ、備蓄した飲食物、テント、ポータブルトイレなどを提供する計画とします。

大林組と大林不動産は、この新しい青山大林ビルが、快適で安全・安心なオフィス環境と上質な商業空間を創出し、表参道の新たなランドマークとなることをめざします。

【工事概要】

  • 計画名称:(仮称)青山大林ビル新築工事

  • 所在地:東京都港区北青山3丁目6-1

  • 用途:事務所・店舗・駐車場

  • 構造:S造(一部SRC造)

  • 規模:地下2階地上9階塔屋1階 建築面積 約2,078m²、延べ面積 約1万3,926m²

  • 工期:2011年4月~2013年3月

  • 事業主:大林不動産株式会社

  • 設計:株式会社大林組、株式会社丹下都市建築設計

  • 施工:株式会社大林組


【完成予想図】

完成予想図

以上

この件に関するお問い合わせ先
大林組 CSR室広報部広報第一課
お問い合わせフォーム

大林不動産 青山開発プロジェクトチーム
TEL 03-5256-0661

プレスリリースに記載している情報は、発表時のものです。