クロスコンタミネーション対応
目的とする製品の製造工程において、原材料や中間製品が他製品の製造工程に混入することで他製品を汚染し患者の安全性に対するリスクとなる「クロスコンタミネーション」の発生を防ぐ必要があります。
取り組み
クロスコンタミネーションは製造工程や作業手順の不備などを起因とした4種類の発生経路が考えられます。それぞれの経路に対する汚染防止対策は、技術的措置(ハード)およびお客様の組織的措置(ソフト)の組み合わせとなりますが、ソフトも考慮しつつ、建築・設備のハード面での対策を立案、実施します。

具体例
動線・平面計画の対策例

- 工程室は廊下から直接アクセスする配置とすることで、目的の工程室に行くために他の工程室を経由しない動線とします。
- 作業着や容器などの表面に付着した原材料や中間品などを別の工程室に持ち出さないための更衣室や清掃用PRを設置することにより、移送による汚染を防ぎます。
- 保管室や倉庫に試験前・試験後の原材料や中間品・製品を明確に分けて保管できるスペースの確保や、在庫管理システムを導入することで、混同による汚染を防ぎます。
空調設備の対策例 
- 工程室内で発じん作業を伴う場合は、廊下を最陽圧とし、工程室への内向き気流を形成することにより、他の工程室への原料・中間体等の粉体の飛散による汚染を防止します。
- 発じん源の近傍に局所排気を設置することで、室内への飛散による汚染を防ぎます。
- 空調設備の系統を他の工程室と分けて専用化することで、空調系統を介した飛散による汚染を防ぎます。
生産設備の対策例

- 生産設備の構成を部位別に詳細評価および検討した上で、可能な限りクローズド化することで、移送や飛散による汚染を防止します。
- 異なる製品を製造するラインは隔離または専用化することで原料の取り違いなどの人的ミスを防ぎ、混同による汚染を防止します。
- 器具洗浄機やCIP設備を導入して生産設備の洗浄を自動化することで、洗浄時の残留による汚染を防止します。