市乳/アイスクリーム製造施設
安全・安心な食品製造施設を、確かな技術力でカタチにします
大林組は確かな技術力と豊富な実績をもとに、お客様の要望に応える最適な生産施設を実現してきました。計画する施設の生産品目や製造工程の特性に合った施設計画と生産設備計画により、高効率な製造施設を提供します。
市乳/アイスクリーム製造の特徴を理解した
施設計画と生産設備計画
牛乳 ヨーグルト アイスクリーム
施設計画
市乳/アイスクリームの製造施設は、原料保管から製品保管まで、配管やコンベアなどで生産設備が連続していることが大きな特徴です。原料を保管するための屋外サイロや貯蔵設備が大型であること、保管室が冷蔵冷凍環境であることへの配慮も必要です。
施設の計画においては、冷蔵冷凍室周りの結露防止対策とともに、連続した生産ラインと大型設備の配置に配慮しながら機器配置と施設計画を行うことで、高品質な製品を生産する製造施設を実現します。
生産設備計画
生産設備の計画においては、お客様へのヒアリングや既存施設の調査などを通して生産に関わる条件を整理し、お客様のニーズを的確に把握します。生産ラインを理解し、生産量に沿って各工程での処理量を算定した上で、各工程の生産機器や保管設備の比較・検討・選定を行います。洗浄性や品質維持に配慮して、配管の材質や接続等を設計します。保管エリアの環境に合わせて適切な搬送の自動化も検討可能です。生産設備の施工においては、工事監理と施工監理を適切に行い、品質の高い生産ラインを完成させます。
大林組は、過去の知見からのフィードバックも活かしながら、お客様に満足いただける生産設備の設計・施工を行います。
製造工程と対象設備
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パレタイザー
市乳/アイスクリーム製造施設の計画のポイント
1.大型サイロ/タンクの計画
屋外に設置される大型のサイロやタンクなどは、ローリー車からの供給方法、サイロ/タンク周りのユーティリティ計画、および搬入据付方法を考慮して、計画の初期段階から配置を検討します。サイロ/タンクの計画と建築の計画を同時に行うことにより、高効率な製造施設を実現します。
2.冷蔵冷凍室周りの結露防止
冷蔵冷凍室の壁や天井周り、冷蔵冷凍室の前室は、周囲との温度差により結露しやすい部位や空間です。
結露を防止する対策には、適切な断熱の実施、ファンによる空気の循環、換気による積極的な除湿が有効です。産業用除湿器を導入すると、より確実な除湿が可能です。
3.サージタンクの配置・断面・構造計画(市乳製造施設)
サージタンクは、中間製品をグラビティで充填(てん)機に送ることができる位置に設けます。将来のタンク交換に配慮した搬入動線や搬入口、屋内でのタンクたて起こしスペースも確保します。
重量のあるタンクに対し、コストを抑えた最適な配置と断面計画・構造計画を行います。
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サージタンクの立体的な配置(市乳製造施設の例)
4.後発酵室(専用ラック)の計画(ヨーグルト製造施設)
ヨーグルトの製造には前発酵と後発酵の2種類があり、後発酵タイプには充填後に発酵させるための温調された室と保管設備が必要です。集積率を高め省力化するために、後発酵用の保管設備として自動倉庫を利用する場合には、製造工程上適切かつ自動倉庫の搬入据付に配慮された後発酵室の配置計画が重要です。
5.硬化設備の計画(アイスクリーム製造施設)
アイスクリームを急凍させる硬化設備には、トンネルフリーザーとスパイラルフリーザーがあります。トンネルフリーザーはメンテナンス性に優れ、スパイラルフリーザーは省スペースで設置できます。製品特性や製造工程などによって硬化設備を選定しますが、スパイラルフリーザーを採用する場合は、階をまたいだ配置など建築と一体となった効率的な配置断面計画が可能です。